アナログ販売をデジタル化!会員制ECで毎年110%の売上成長を実現した成功事例

ディレクター

N.K.

担当者集合写真

静岡県内の小中学生に向けた学用品の販売などを行う静岡県学校生活協同組合連合会は、紙を使った従来の販売方法を変更する必要に迫られ、ECサイトを開設しました。

ECサイトの開発や運営にあたり、悩ましいと感じていたのは、実際に商品の登録や注文受付などのサイト運用を行う地域のスタッフには、サイトに詳しい人がほとんどいないということ。そうした人たちが運用に慣れていくにつれて新しい要望が出てくることが考えられたため、サイトリリース後にも柔軟に改修ができることを重視して、SITEMANAGEの導入を決めました。

リリースから4年になりますが、売上は昨対比で110%増加を続けるなど、順調に運用できているといいます。そこで、SITEMANAGEの導入や開発に携わった中川様と岸本様に、導入や開発にまつわるエピソード、リリース後の成果などを詳しく伺いました。

静岡県学校生活協同組合連合会 会員制ECサイト

静岡県学校生活協同組合連合会 会員制ECサイト

サイト紹介

体操服や上靴、リコーダーなど学用品の販売を行っており、会員のみが商品購入できる会員制のECサイト。各生徒の学校や学年に合わせて商品情報が出し分けされるようになっています。企画や制作を静岡県学校生活協同組合連合会が行い、販売や管理は各学生協が行う仕組みで運営されています。

主な機能

  • 学用品の販売
  • 会員別に商品情報を出し分け
  • 電子決済機能

目的

  • 現金集金のない販売方法の実施によるECサイトの新規開設
  • 先生方の働き方改革にあたり、アナログな販売方法からの移行

課題

  • 商品の案内や注文取り、集金をアナログで行っていた
  • サイトの運用を行うスタッフは、そもそもPC操作にあまり慣れていない人が多い
  • リリース後に新しい要望が出た場合にも、柔軟な対応を行いたい

成果

  • 管理画面がわかりやすく、すぐに運用に慣れてもらうことができた
  • 売上は昨対比で毎年110%ずつ増加し続けている
  • 電子決済追加により申し込みが増加した

県内の小中学生の学用品を販売する、会員制ECサイト

―まずは、静岡県学校生活協同組合連合会の事業内容をご紹介いただけますか。

岸本様:静岡県内の小中学生が使用する学用品などを企画、開発、販売しています。静岡県学校生活協同組合自体は小売というよりは卸売として、会員である11地区の学生協に商品を卸し、11地区の学生協がそれぞれ地区内の生徒に向けて販売するという形です。

―今回SITEMANAGEを使って制作したサイトはどのようなものでしょうか。

中川 真生 様 静岡県学校生活協同組合連合会

中川 真生 様 静岡県学校生活協同組合連合会

中川様:各地区学生協が取り扱っている学用品の販売を行うECサイトです。たとえば、体育着や上靴、リコーダー、辞書、裁縫用品、書写用品などを、全般的に扱っています。静岡県学校生活協同組合連合会がサイトの企画や制作を行い、それを各学生協が運営するという仕組みで、実際の販売や商品の管理、売上の管理などは、各学生協が行っています。

ECの主なユーザーは、小中学生の保護者です。会員登録して商品を購入するという会員制サイトで、その生徒の学校や学年に合わせて商品が出し分けられるようになっています。小中学生の子どもを複数人抱える保護者は、複数のアカウントを持たなくてもいいように、1つのアカウントで兄弟全員分の登録ができるようになっています。

アナログな従来の販売方法から、1年以内にECに切り替えたい

―そもそもECサイトを立ち上げることになった経緯を教えてください。

岸本 圭介 様 静岡県学校生活協同組合連合会 係長

岸本 圭介 様 静岡県学校生活協同組合連合会 係長

岸本様:もともと、商品の案内や注文取り、集金などはすべてアナログで行っていました。学校に商品案内の紙を配布し、それを一人ひとりの生徒に届けてもらい、学校で現金の入った封筒を回収してもらって商品を届けるという手法が、全国的にも主流だったんです。しかし近年は先生方の働き方改革にあたり、先生方が集金をする必要がないように、学校に現金を持ってこないようにしようという方向になっています。

EC化自体は我々も念頭にあったのですが、ある日突然教育委員の方に我々のような販売業者が集められ、現金集金のない販売方法を1年以内に実施してほしいというお話を受けました。そこで、ECサイトを早急に立ち上げる必要性が生まれたんです。

―ECサイトの開設にあたって、どのような基準で会社やサービスを比較し、何を決め手としてSITEMANAGEを選びましたか。

中川様:最も重視したのは、柔軟な開発ができることです。というのも、実際に運用に携わる学生協の関係者にはECサイトの知識を持つ方が少なかったため、最初の要件定義の段階で要望を聞いたとしても、実際にやってみなければわからないことが多いと考えました。それなら、ECサイトとして良いかどうかは別としても、後から変更できる柔軟性があった方がいいだろうと思ったんです。

CMSで管理するECサイトにはポピュラーなサービスがいくつかあって、それらも私たちのやりたいことができないわけではなかったのですが、各学生協でそれぞれCSVを出力したいといったことをはじめ、今後要望が出てきたときにオリジナルの機能を追加するという点で最も自由が利きそうだったのが、SITEMANAGEでした。

それに加えて、過去に大学生協さんのECサイトの制作実績もあるとのことで、上司に納得してもらいやすかったということもありましたね。

大きな要件変更も乗り越え、導入から1年でリリースへ

―開発のキックオフから公開までは、どのような流れでしたか。

中川様:2019年10月頃に導入を決めて、2020年8月にサイトをリリースしました。コロナ禍前だったので、すべて対面で合計8回ほど打ち合わせしましたね。要件定義やちょっとした打ち合わせが4回ほど、設計に関する打ち合わせが4~5回というイメージです。途中で要件の大きな変更があったのですが、1年以内にリリースしたいというこちらの要望にあわせて、頑張って間に合わせていただくことができました。

久原:中川さんはもともとエンジニアとしてWebサイトの開発や運用をされていて、豊富な知見をお持ちだったので、打ち合わせはとてもスムーズでした。要件定義の際も、それぞれ運用の仕方が異なる全区からの要望をまとめていただいたり、その場で決めていただけることも多かったりしたので、打ち合わせはかなり少ない回数で進められたかなと思います。

久原 菜摘 シフト Webディレクター

久原 菜摘 シフト Webディレクター 

―開発において、印象的だったことはありますか。

中川様:対面での打ち合わせ以外にも、チャットを介して要望を出したり、進捗を聞いたりできたので、やりやすかったなと思います。やりとりの内容を文字にしっかり残せるということも、お互いの認識にすれ違いが生まれなくなるので、良かったですね。

沼尻:そう思っていただけて良かったです。私が印象に残っているのは、決済に関する機能のカスタマイズですね。注文管理が可能になるプラグインを使って、決済方法に応じた処理の手順を整理しました。クレジットカード決済の場合やコンビニ決済の場合、店頭受け取りの際にお支払いいただく場合といったように、それぞれ流れを整理してシステム化したところが、当社としても特殊なご要件だったかなと思います。

沼尻 勝貴 シフト システムエンジニア

沼尻 勝貴 シフト システムエンジニア

中川様:決済に関して言えば、リリース後にPayPay決済もできるようにしていただきましたよね。

久原:実際に運用を担当されている地区の方からのご要望を受けて追加しましたね。追加後、PayPay決済でのお申込みもかなり増えたようですね。

中川様:実は、組織内では電子決済に懐疑的な声も多かったのですが、PayPay決済を追加した際に、他の決済の売上に上乗せされる形でPayPay決済による売上が伸びたんです。実際に購入される保護者の方は30~40代が多いので、PayPayを使っている層にマッチしたのかなと思います。決済手段の重要性を感じましたね。

個人的に感謝しているのは、サーバー関係の相談に乗っていただけたこと。既存のサーバーにSITEMANAGEを構築していただく形を取ったので、サーバー関係はこちらで対応していたのですが、知識が薄くてわからない部分はいろいろと相談に乗っていただき、中には作業をしていただいたところもあり、本当に助かりました。

機能追加の柔軟性や、管理画面の使いやすさはピカイチ

―リリースから約4年になりますが、これまでの成果はいかがでしょうか。

中川様:ありがたいことに、毎年の売上が昨対比で110%ほど増加し続けています。ノート1冊から送料をかけずに購入できるので、その利便性を実感していただけているのかなと思いますね。PayPay決済の追加も、売上増加の一つの要因だと思います。

登録者数は、2024年9月時点で5万人まで増えました。お子さんが義務教育から卒業した時点でサイトは利用できなくなる仕組みなのですが、年々多くの人に新たに利用していただけているのを感じます。

また、先生方からは、現金の集金業務がなくなったことで、その分働き方に余裕ができたと伺っています。先生方からの反響はとても大きいですね。実は、PTAの会費の集金も現金や口座引き落としではできなくなってきているのですが、その代替手段として、私たちのECサイトをご活用いただいている例もあります。

―運用は各地区の学生協の方が担当されているとのことですが、運用やCMSの操作にはすぐに慣れることができたようですか。

中川様:地区によっては従業員20人に対してPCが2~3台しかない学生協もあり、PC操作にあまり慣れていない従業員も多かったと思うのですが、不思議なもので管理や操作のレクチャーはほとんど必要ありませんでした。

というのも、UIUXの設計が非常に良く、管理画面を見れば自ずと操作がわかる仕組みになっているんです。実際に、初めてSITEMANAGEを触る50代の部長さんに説明しようとしたところ、「この画面を見ればわかるからいいよ」と言われたことを覚えています。また、シフトさんからもある程度のマニュアルをいただいたので、私自身がマニュアルをつくる必要もほとんどなく、苦労は全然ありませんでしたね。

―実際に4年以上にわたってSITEMANAGEを運用してきて、SITEMANAGEをどのように評価されていますか。

中川様:導入の決め手になった、追加開発や修正などにおける柔軟性は、文句なしの100点満点です。予算との相談にはなりますが、こちらの要望に対して「できない」ということが一切なく、本当に助かっています。

管理画面

あと、本当に些細なことではあるのですが、文字の大きさなどのちょっとしたデザインの変更ができることや、ページを編集するときに確認画面があることがありがたいですね。意外と他のCMSではこうした細かな機能がないことも多いのですが、システムを使い込んでいくといずれは欲しくなる機能なので、それが最初から備わっているというのがいいなと思いますね。

今後も改修を重ね、さらに使いやすいサイトにしたい

―今後、SITEMANAGEをどのように使っていきたいですか。

中川様:ECサイトとしては、もっと地区に広めて、最終的には学校の教材で困ったことがあれば、とりあえず学生協のサイトを見てみようと思ってもらえるようにしたいと思っています。ただ、競合の業者さんもたくさんいるので、一般的な小売店と同じように商品の良さをもっと見せられる工夫もしていきたいと思っていますね。

細かい部分では、商品情報をまとめて更新できるような機能の追加を進めています。他にもシステムを使い込む中で、各区の学生協からこういう機能がほしいという要望もありますので、これからも改修を重ねながらもっと活用してもらいやすいCMSにしていきたいと思っています。

また、先生方からは、幼稚園児などの未就学児向けの用品や先生向けの用品も扱ってほしいという要望が届いています。今後はこうした声にも応えていけたらと考えています。

中川 真生 様 静岡県学校生活協同組合連合会

―どのような会社にSITEMANAGEをおすすめしたいですか。

中川様:Webサイトの運用経験があまりない会社さんであれば、導入後に活用していく中で、何かが違う、もっとこうしたいという要望が出てきやすいと思うので、SITEMANAGEのように柔軟なカスタマイズができるシステムはとても適していると思います。シフトはサポートもしっかりしていて、十分にフォローしていただけると思うので、安心して導入できるのではないでしょうか。

担当者からコメント

サイトをリリースしてから4年が経ち、あらゆる追加改修を重ねながら売り上げの増加もできており大変嬉しく思います。

サイトを利用していただいている保護者の皆様にとっても、SITEMANAGEを使っていただいている本部の皆様、学生協の皆様にとっても、使いやすいサイトや機能をご提供できるよう今後も尽力いたします。

SITEMANAGEはお客様の運用に合わせて柔軟にカスタマイズができるシステムとなっております。使いやすいCMSをお探しの場合は、ぜひご相談ください。

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この事例を担当した人

ディレクター

N.K.

さまざまな業界のコーポレートサイト、ECサイト、会員制サイト、ポータルサイトなどの構築・リニューアルに携わり、約40サイトのディレクションを経験。課長として、部下の教育にも力を入れている。

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