数年計画の企画も段階的な機能拡張や改修で実現!サービスをミニマムスタートできた理由

担当者集合写真

医科・調剤・介護の3つの業界にシステムを提供している株式会社EMシステムズは、お客様に向けて業界情報を発信するポータルサイトを作成。サイトリリースの希望時期までに時間がなかったため開発を急いでいましたが、提案スピードが速く、臨機応変で柔軟な対応ができると感じたことから、SITEMANAGEの導入を決めました。

導入後は、2か月で開発を進めて最初のバージョンをリリース。その後、機能追加や改修を重ねることで、お客様が利用しやすいサイトを実現しています。SITEMANAGEの導入に携わった丸山様に、導入や開発にまつわるエピソード、リリース後の成果などについて詳しく伺いました。

株式会社EMシステムズ ポータルサイト

株式会社EMシステムズ ポータルサイト

サイトの紹介

主に医療や調剤、介護などの業界ニュースやお役立ち情報を発信しているポータルサイトです。Web受領書やWeb請求書、電子カルテの月報や日報をグラフに表示できる分析サポート機能などのビジネスに役立つ機能も備えています。

主な機能

  • コンテンツ配信機能
  • 会員機能
  • Web受領書、Web請求書機能
  • 経営の分析データ表示機能
  • 顧客による店舗グループ形成機能
  • ご利用サービスの稼働状況確認機能

目的

  • 業界情報を発信するポータルサイトをつくりたい
  • 紙やFAXなど、アナログな情報発信方法から脱却し、業務効率化したい
  • Webで広く情報発信をしたい

課題

  • リリースの希望時期までにあまり時間がなく、一からの開発は難しい
  • やりたい企画が多く、実現にはカスタマイズが欠かせない
  • 他社が管理するデータとの連携を行い、サイト内で活用したい

成果

  • 登録会員数は4万4,000人に
  • Web受領書の利用率は1年で50%になり、コスト削減が実現

法人のお客様向けに、業界情報を発信するポータルサイトをつくりたい

―まずは、EMシステムズの事業内容をご紹介いただけますか。

丸山 諭史 様 株式会社EMシステムズ 営業本部 営業推進部 係長

丸山 様(株式会社EMシステムズ 営業本部 営業推進部 係長)

丸山様:当社は、医科・調剤・介護の3つの業界に向けて、システムを提供しています。医科の領域では、無床(入院のない)クリニック様向けに、電子カルテや診療報酬に関わる請求を行うレセプトコンピュータを提供しています。また、調剤の領域では、調剤薬局様向けに、レセプトコンピュータや電子薬歴のシステムを、介護の領域では、介護施設様向けに、請求業務がスムーズになる業務支援システムを提供しています。

―今回SITEMANAGEを使って制作したサイトはどのようなものでしょうか。

丸山様:当社のシステムをご利用いただいているお客様に向けて、情報発信を行うためのポータルサイト「EM-AVALON」を制作しました。発信している情報は、主に医療や調剤、介護などの業界ニュースや、そうした業界で働く方々に役立てていただけるようなコラムなど。

当社のお客様は薬局さんがとても多いのですが、特に薬剤師の先生は忙しく、なかなか自分で情報を取りに行くことができないというお話を聞くので、そうした方々にこちらから届けられるものが一つでもあればと考えています。それがお客様に喜んでいただければ、当社と付き合っていただくメリットの一つになるのかなという思いもありますね。

当社のお客様には、施設単位で会員IDを付与して、会員限定の情報も提供しています。また、個人でも情報を取りたいという方のために、サイト上からも会員登録できるようになっています。

また、「EM-AVALON」にはビジネスに役立つ機能も備えています。たとえば、サイト上で受領書のやりとりが完結できるWeb受領書や、サイト上で請求書が受け取れるWeb請求書、当社のクリニック向けのシステムを導入している施設様限定で、ダッシュボードに電子カルテの月報や日報をグラフにして表示できる分析サポート機能などがあります。

当社では、システムを納品したときに必ず受領書をいただくようにしているのですが、これまでは郵送でのやりとりが基本でした。しかし、それには労力もコストもかかってしまうので、効率化のためにWeb受領書の機能を導入しました。

紙やFAXから脱却し、デジタル化を図りたい

―お客様向けのポータルサイトを立ち上げることになった背景を教えてください。

丸山様:当社のお客様がいらっしゃる業界はまだまだデジタル化が進んでおらず、電話やFAXを使ったアナログな情報のやりとりが多く行われています。同様に、当社とのやりとりにもアナログな部分が多く、情報発信もFAXや郵送などで行っていました。

しかし、それでは効率が悪くコストもかかる上に、お客様がそれを実際に見ているかどうかもわからないという課題がありました。そこで、当社でもWebをうまく使いたいと考え、情報発信ができるポータルサイトの立ち上げを考えたんです。また、FAXや紙では伝えられる情報量に限度がありましたが、Webであれば広く情報発信ができるようになるという期待もありましたね。

―ポータルサイトの立ち上げにあたって、いろいろな制作会社やサービスを比較されたかと思います。その比較基準や、最終的にSITEMANAGEを選んだ理由を教えてください。

丸山様:まずは、ポータルサイトの制作実績がある会社を中心に探しました。ただ、リリースを希望している時期までにあまり時間がなかったため、WordPressを使うところや1から開発を行うところは間に合わないと判断し、パッケージで提供していて、かつカスタマイズが利くところをピックアップしていきました。

SITEMANAGEを選んだ決め手はいろいろありますが、一つは提案スピードが非常に速かったこと。ここであれば、こちらが求める開発のスピードにも柔軟に、かつ臨機応変に対応してもらえるのではないかと感じました。

提案内容も、こちらの要望があまりはっきりしていなかったにもかかわらず、それならこういうものがありますよ、BtoBであればこういう実績がありますよと、こちらがイメージしやすい形で提示していただけたので、心証がとても良かったなと思います。

竹田 雅明 シフト Webディレクター

竹田(シフト Webディレクター)

竹田:EMシステムズさんは、ポータルサイトでやりたい企画をたくさん持っていて、それを数年計画で実現したいというご要望を持たれていました。これはすごいプロジェクトだということで、当社もノウハウとリソースを注いで、どうすれば実現できるかをどんどん考えていったり、過去の事例をマッピングしたりして、ざっくりご提案させていただきましたね。

磯野:数年計画ということで、最初は最低限のログイン機能が備わっているようなミニマムのサイトからスタートして、お客様には今後追加される機能の一部を見せながら、だんだんと機能の拡張や改修を行っていくという構想でしたよね。私たちはそれを受けて、どのフェーズでどこまでの機能を実現するかということを考えながら、ご案内しました。

丸山様:あと、事前にCMSの管理画面も見せていただきましたが、比較しているサービスの中で最も使いやすそうだと感じました。システム保守にかかる費用も他社に比べて格段に低く、それも大きな決め手になりましたね。

管理画面

管理画面

編集画面

開発期間2か月で、最初のバージョンをリリース

―開発のキックオフから公開までは、どのような流れでしたか。

丸山様:当初の計画の通り、段階的に機能をリリースしていったのですが、0.5と呼んでいる最初のバージョンの公開が2021年の9月下旬でした。開発のキックオフは、その約2か月前の7月頭でしたね。

竹田:異例のスピードで打ち合わせから開発、テスト、そしてリリースまでこぎつけましたね。そのために必要なものを最初に洗い出し、サーバーの準備や、コンテンツのもとになるデータを持っている会社との打ち合わせなどをどんどん進めていきました。

全体スケジュール

全体スケジュール

丸山様:開発の全体像をフェーズごとにまとめたWBS(Work Breakdown Structure)をシフトさんにつくっていただいたので、そのために我々は何を準備しなければいけないのかということがわかって、とても助かりましたよ。

磯野:0.5は、ポータルサイトへのログインができて、その中でクリニック様向けの経営分析用のダッシュボードの機能が使えるという仕様でした。その次が0.7で、その開発には少しお時間をいただき、2022年1月にリリースしました。

0.7では、サイトの見た目にあたる部分を完成させました。次が1.0で、2022年9月に会員向けのコンテンツやWeb請求書などをリリースしました。段階的に機能拡張しやすいのがSITEMANAGEの特徴ですので、この1.0を土台として、現在はさらなる改修や機能追加を行っています。

磯野 恵輔 シフト Webディレクター

磯野(シフト Webディレクター)

―開発を進める中で、印象に残っていることはありますか。

丸山様:開発する機能やコンテンツの順番を変更したりと、こちらの要望が二転三転してしまった部分もあったのですが、柔軟に対応していただきました。

磯野:開発の山場は、基幹システムにある会員情報との連携でしたね。基幹システムを管理している会社やコンテンツのデータを管理している会社など、5社程度の関係会社と膝を突き合わせて話しながら、実現に持っていくのがとても大変でした。お客様の情報を扱うので、万が一間違いがあればお客様にご迷惑をかけてしまいますし、会社の信用にも関わります。そうならないよう、綿密な打ち合わせを行いました。

丸山様:情報の取り扱いや、セキュリティにも最初から気を配りました。AWSのサーバーを使うこと自体が初めてだったので、最初はセキュリティ面が本当に大丈夫なのかという不安がありましたが、管理を担う会社さんときちんとお話させていただき、いろいろと教えていただいたことで、納得して進めることができました。

ポータルサイトの活用で、コスト削減に大きな成果を感じている

―ポータルサイトの運用成果については、どのように感じられていますか。

丸山様:少しずつですが、日常的にご利用いただいているように感じています。医療業界では、2年に一度法律が改正されますが、以前はその情報をリアルの講習会やWeb講習会で提供していました。講習会に参加できない場合は、法改正に関する講義を受ける機会が限られていたため、コーポレートサイトにも講習会の動画を掲載していましたが、ポータルサイトに移行したことで、より多くの方にご覧いただけるようになりました。

それと、Web受領書の機能をリリースしてから約1年が経ちますが、利用率は約50%にまで上がってきています。個人的にも紙をなくしたいという思いをずっと持っていたので、Web受領書が利用されている分だけ紙やコストが削減できていることに大きな成果を感じます。今後もWeb受領書の利用を促し、利用率100%に近づけていきたいですね。

ポータルサイトの公開直後は、正直なところ、EMシステムズの社内でもサイトの認知度や理解度が低く、その先のお客様になかなかその利便性が伝わっていきませんでした。でも、最近はサイトに情報が集約されているという理解が社内全体に浸透し、お客様にもサイトを見てくださいと伝えてもらえるようになりましたね。ちなみに、現在サイトを利用している会員数は、法人と個人のアカウントをあわせて4万4,000人(2024年9月末時点)となっています。

丸山 諭史 様 株式会社EMシステムズ 営業本部 営業推進部 係長

―ポータルサイトのリリース後、SITEMANAGEの運用にはすぐに慣れることができましたか。

丸山様:SITEMANAGEの管理画面は感覚的に操作することができるので、そもそも慣れるという概念がないように思います。やりたいと思ったことが、すぐにできるようになりますね。Webの知識を全く持たない方でも、問題なく使えると思います。

―改めて、SITEMANAGEで特にご満足いただいているのはどのような点でしょうか。

丸山様:やはり、シフトさんの対応が早いことですね。あと、こちらの要望にできるだけ寄り添おうと、一見実現が難しそうなことも何とか頑張っていただく姿勢がすごく見えるなと感じています。システムとしても、カスタマイズが柔軟にできるという点にとても満足しています。

―今後、SITEMANAGEで実現したいことはありますか。

丸山様:数か月後にリニューアルを予定しています。これまでは、どの会員様にも医療や介護といった業界にかかわらず全ての情報をお届けしていましたが、リニューアル後は会員様ごとに必要な情報だけを表示できるようにしたいと考えています。会員様の特性にあった有益なサイトを目指すことで、より会員様満足度を上げていきたいですね。

担当者からコメント

EMシステムズ様のプロジェクトは企画段階にあるものを形にしていき、拡張を続けていくというWebサイトの成長をご担当者様と二人三脚で実現をしていったプロジェクトでした。

進行にあたっては、EMシステムズ様社内の営業ご担当者様や経理ご担当者様にもプロジェクトに参加をいただいたり、別のシステムでEMシステムズ様とご契約をされている開発会社様とも協議を重ね、統一したプラットフォームでのサービスを形作っております。

丸山様をはじめとしたポータルサイト推進グループの皆様をはじめ、プロジェクトに関わっていただきましたメンバーの皆様に厚く御礼を申し上げます。

SITEMANAGEはEMシステムズ様のプロジェクトのように、企画に応じて機能追加を実現したり、外部のサービスとの連携を実現出来るCMSです。構想段階にあるものでも、シフト一同お客様と共に真摯に検討をさせていただき、それぞれのお客様にあったソリューションをご提案いたします。お気軽にご相談ください。

ポータルサイト制作について相談する

ディレクター

磯野 

担当者イメージ画像

この事例を担当した人

ディレクター

K.I.

前職のシステムエンジニアの経験を活かし、2020年に株式会社シフトに入社。 システムのテスト、MA開発のディレクション経験を経てからWebディレクターに転身。 大手様を中心に中大規模案件のWebサイト、システム開発の案件に携わっている。

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