事業部サイトで顧客との新たなタッチポイントを構築。段階的な拡張でサイトを充実化!

ディレクター

濱野 和洋

担当者集合写真

旭化成株式会社 環境ソリューション事業本部の一事業である交換膜事業部は、SITEMANAGEを使って事業部のホームページをリニューアルしました。リニューアルの目的は、ビジネスを拡大するために、情報発信を活性化してデジタル接点を強化すること。しかし、ITの知識が全くなく要件定義に苦労していたところ、シフトの手厚いサポートや的確な提案を受け、最終的にSITEMANAGEの導入を決めました。

開発が始まってからも初心者にわかりやすい提案方法で、まさに理想としていたホームページをつくり上げることができたといいます。そこで、導入や日々の運用に携わる山口様と、その上長である片岩様にインタビューを行い、導入や開発にまつわるエピソード、リリース後の成果などについて詳しく伺いました。

旭化成株式会社 交換膜事業部サイト

サイトの紹介
クライアント向けに、製品情報や技術情報を配信するBtoB会員ポータルサイト。

主な機能

  • 会員属性別に情報配信範囲を制御
  • 会員の行動ログを保持し、マーケティングに活用
  • Salesforceと連携し営業活動の効率化
  • 多言語対応(日本語・英語)
  • 会員限定の動画配信(Vimeo)
  • コンテンツ更新時の承認機能

目的

  • デジタルソリューションやサービス販売の入口として機能させたい
  • 事業部のホームページをリニューアルし、ビジネスの拡大に役立てたい
  • 自社で自由に情報発信ができる環境を整えたい

課題

  • 既存のホームページに必要な機能やコンテンツが不足していた
  • ホームページの更新や情報発信に手間とコストがかかり、発信する頻度が低かった
  • 担当者がITに詳しくなかったため、リニューアルに苦労していた

成果

  • 曖昧な要件でも意図に沿ったホームページを構築できた
  • 社内での評判も良く、リリース直後から複数のお問い合わせを獲得している
  • ITに詳しくない担当者も、問題なく運用できている

デジタルを使ってビジネスを拡大するために、ホームページを充実させたい

―まずは、交換膜事業部の事業内容をご紹介いただけますか。

旭化成株式会社 片岩 建志 様

片岩 建志 様 旭化成株式会社 環境ソリューション事業本部
交換膜事業部 カスタマーサクセス室 室長

片岩様:旭化成は主に3つの事業領域を持っており、素材にまつわるマテリアル領域、ヘーベルハウスなどの住宅領域、医薬品などのヘルスケア領域を展開しています。

それぞれの領域には複数の事業があり、交換膜事業部はマテリアル領域に属する事業の一つ。具体的には、電気分解という手法を用いて塩素と苛性ソーダを製造している化学メーカーさんに対して、電気分解を行うために必要な装置である「電解槽」とその電解槽を構成する「イオン交換膜」をはじめとした各種部品を販売しています。

加えて我々が所属するカスタマーサクセス室では、従来の旭化成製品の提案だけに留まらず、性能のモニタリング装置、ソフトなどを使い、デジタルサービスの視点や、お客様とのデジタル的な接点を増やすことも含め、提案していきたいと考えています。

―今回、SITEMANAGEを使って交換膜事業部のホームページをリニューアルされましたが、リニューアルに踏み切ったきっかけは何だったのでしょうか。

山口様:我々のビジネスをデジタルの力も使い充実させていくためには、デジタル上にお客様との接点やお客様とコミュニケーションを取れる場が必要だと考えました。しかし、以前のホームページは製品の簡易的な紹介と問い合わせ窓口の設置に留まっており、情報や機能が不足していました。

また、以前はホームページの管理をベンダーに委ねていたため、ページの更新や新たな情報の発信をしたいと思っても自社で自由にできず、お金をかけてベンダーに依頼する必要がありました。そうした手続きの煩雑さから、情報発信の頻度が落ちてしまっていたという課題感もありました。

旭化成株式会社 山口 隼次郎 様

山口 隼次郎 様 旭化成株式会社 環境ソリューション事業本部
交換膜事業部 カスタマーサクセス室 マーケティンググループ

―具体的に、リニューアルによってどのようなホームページをつくりたいと考えたのでしょうか。

山口様:リニューアルで実現したかったことは、主に2つあります。1つは、当事業部は基本的には固定のお客様に対してビジネスを展開していますので、そうしたお客様に向けて、これまで以上に多くの情報やコンテンツを発信したいと考えていました。もう1つは、デジタルのソリューションやサービスの販売につなげる入口としての機能を持たせたいと考えていました。

初心者の曖昧な要件でも具体的な提案があり、信頼できると感じた

―リニューアルにあたって、どのような基準で会社やサービスを比較し、何を決め手としてSITEMANAGEを選びましたか。

山口様:当時のホームページは自社で自由にページを更新できないという課題があったので、リニューアル後は情報のアップデートや削除などを自社で手軽にできるような形にしたいと考えていました。その中で、いろいろ調べていくうちにCMSにたどり着き、CMSは自由に更新ができる上に、ある程度のページの拡張性もあると知って、これだ、と思いました。

3~4社から見積もりを取って比較検討しましたが、自由な情報更新やページの追加など我々がやりたいレベルのことであれば、正直なところどのCMSを選んでも実現できそうだと感じました。では、何がSITEMANAGEを選ぶ決め手になったのかというと、我々に専門性がなくても一緒にやっていただけそうだと感じたことでした。

見積もりをお願いする段階で要件定義書を求められることが多かったのですが、私自身はホームページの立ち上げが初めてで、要件定義という言葉は知っていても、具体的にどうすればいいのかわからない状態でした。ベンダーさんによっては、要件定義が曖昧だとはっきりした見積もりができないと言われてしまったり、打ち合わせの中でIT用語が飛び交っていて理解ができなかったりして、やはり難しいと感じてしまうことがしばしばでした。

一方でシフトさんは、我々のぼんやりした要望を、具体的な画面イメージや全体構成にしっかりと落とし込んで提案してくれました。要望としては、たとえば、ホームページ公開初年度は製品情報の紹介やブランディング、顧客に応じた情報の出し分けをしたい、2年目はさらに詳しい情報の掲載を、3年目にはMA(マーケティングオートメーション)との連携やBtoB向けECサイトの構築をしたいといったように、今後何となく必要になりそうなことを並べて投げてしまったのですが、SITEMANAGEであればどう実現できるのかを具体的に提示していただき、それぞれの実現難易度もあわせて把握することができたので、非常にわかりやすく、信頼できると感じました。

フェーズごとのロードマップ

フェーズごとのロードマップ

濱野:実は最近、BtoB企業の事業部が個別にホームページを持つという事例が多く、当社としても最も実績の多い案件となっています。その中で、いろいろなご要望にお応えしてきているので、ある程度やりたいことを伝えていただければ、それに合わせたご提案ができるんです。

旭化成さんの場合は、必要とされているコンテンツがある程度洗い出しできている状態だったので、その実現に必要な画面数を導き出し、トップページのワイヤーをつくってご提出しました。あわせて管理画面のデモも体験してもらい、実際の運用のイメージも持ってもらえるようにしました。

シフト Webディレクター 濱野 和洋

濱野 和洋 シフト Webディレクター

山口様:トップページのワイヤーをいただけたのは非常にありがたかったです。実際に制作したサイトも、そこから大きく変わることはありませんでしたね。また、社内でサイトの構想を提案する際にもワイヤーがあると説明しやすく、スムーズに話を通すことができました。

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トップページのワイヤー

他社の事例を見ながら、具体的なイメージが描けた

―開発のキックオフから公開までは、どのような流れでしたか。

山口様:プロジェクトは2023年9月にキックオフし、10か月ほどの開発期間を経て、2024年7月にリリースに至りました。打ち合わせは、3~4か月にわたって計20回ほど。回数は一見多いように感じますが、要件定義そのものから一緒に進めていただき、サイトの細かな仕様を詰める際も、我々の意図に沿うものができているのかを1画面ずつ確認していただけたので、ありがたかったですね。結果的に我々がイメージした通りのものが仕上がり、とても満足しています。

―開発において、印象的だったことはありますか。

山口様:限られた会員にのみ詳しい技術情報を発信していきたいという構想があったので、ホームページに会員登録機能を付けたのですが、その要件定義や開発も初めてのことだらけで、結構大変でしたね。

ただ、シフトさんはBtoBのサイト制作実績が豊富で、他社の事例をいろいろと挙げながら具体的なご提案をいただけたので、それをベースにして、このやり方が自社に合うのではないか、ここを変えればいいのではないかといった話ができました。それが非常にやりやすくて、助かりました。

シフト プログラマー 櫻井 亮佑

櫻井 亮佑 シフト プログラマー

櫻井:私個人としては、承認機能の開発が印象に残っています。更新したページの公開前に上長の承認を得るための仕組みなのですが、作業用データと公開用データを別々に管理するロジックを組み立てるのが大変でした。他にも、これまでにあまり触れたことのないミドルウェアに関する開発に携わったのですが、どちらも大変だった代わりに、エンジニアとしての視野を広げることができたのが嬉しかったですね。

濱野:そういえば、大手企業ならではの厳しいセキュリティポリシーとの調整も必要でしたよね。

山口様:そうですね。セキュリティ対策をしようとすればするほどユーザビリティが下がってしまうので、それを旭化成のIT部隊に説明して調整する必要があり、大変でした。説明の際には濱野さんにも同席していただき、社内ルールとやりたいことの妥協点をうまく見つけることができました。

見た目も良く、社内の評判も上々

―リリースして1カ月が経ちましたが、現時点での成果はいかがでしょうか。

山口様:リニューアルと同時にURLの変更も行ったので、SEOの関係で一時期はPV数が大きく落ち込みましたが、現在は旧ページと同等の数字まで回復しています。まだ対外的に大きくアピールしているわけではないので、PV数はここから伸びていく見通しですが、旧ページに訪れていただいていたお客様には、リニューアルしたことが一通り伝わったのではないかと思っていますね。すでに新しいホームページからの問い合わせも得られており、商談も複数始まっています。

片岩様:一方で、社内にはリニューアルの案内をすでにしており、評判は上々です。見た目もかっこよくなったと言ってもらえています。

旭化成株式会社 片岩 建志 様

―管理画面の使い方や運用には慣れましたか。

山口様:マニュアルが必要ないくらい直感的に使えるものになっているので、専門性がなくても慣れることができています。逆に言えば、SITEMANAGEを使いこなせるようになっても専門性が上がることはないのですが(笑)、良くも悪くも頼って自由に編集させてもらっていますね。

情報発信に真剣に取り組みたい企業には、ぜひおすすめしたい

―日々の運用の中で、シフトのサポートは役立っていますか。

旭化成株式会社 山口 隼次郎 様

山口様:気になることやわからないことがあれば、どんなに小さなことでも相談させてもらっています。たとえば、リニューアルしたホームページを公開した際に、検索してもヒットしないというトラブルがあったのですが、濱野さんに相談して指示通りに手を加えたところ、スムーズに解決することができました。旭化成本体のコーポレートサイトに関わる部分だったので、シフトさんが関わっている領域ではなかったのですが、具体的なアドバイスをいただけて本当に助かりました。

―今後、SITEMANAGEをどのように使っていきたいですか。

山口様:導入当初の要望にもあった通り、時期を分けて段階的にホームページを充実させていきたいと考えています。現在は、通常の商品紹介やブランディングといった基本的な部分のリニューアルが終わったところなので、次は会員機能を開放して、会員に向けた情報やコンテンツの発信を行っていきたいと思っています。コンテンツが充実してきたら、社内の営業部やテクニカルサービスの部隊にも全面的に活用してもらえるようにアピールしていこうと思っています。

―どのような企業にSITEMANAGEをおすすめしたいですか。

山口様:簡易的なホームページで簡単な情報発信をするだけでいいという企業には、SITEMANAGEはもったいないという気がしますが、我々のように、技術情報も含めて情報をどんどん発信していきたいと考えていて、そこにきちんと取り組む覚悟がある企業であれば、ぜひおすすめしたいですね。

担当者からコメント

プロジェクトの進行では、受入テストの精度が高くデバックリストを作成いただき非常に効率よく作業が行え、非常に感謝しております。

次期フェーズでは、技術情報と多言語対応の導入に向けて実装を進めています。

旭化成さんの事業成長に合わせて並走していけるよう、引き続き尽力していきたいと思います。

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ディレクター

濱野 和洋

スタッフ写真

この事例を担当した人

ディレクター

濱野 和洋

前職では、主には社内SEとして業務システム、ECサイトなど様々なシステムを開発会社と協力して構築してきました。小売業に13年勤めていいたため、業務システムに必要な機能、運用面まで経験が豊富です。 シフトでは、大規模なECサイトやポータルサイト、業務システムの案件を担当することが多いです。

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