実例から学ぶWebサイト分析法。見るべき指標や視点も解説
Webサイトへのアクセスが少ない、コンバージョンが伸びないなど、Webサイトでの問題を抱えている企業は多いと思います。ただ、課題や改善方法がわからないと、Webサイトの問題は解決できません。それらを見つけるために重要なことが「Webサイトの分析」です。Webサイトを分析して的確な解決方法を見つけ出せれば、Webサイトの抱える課題は解決できる可能性があります。
そのためにまず、Webサイトの分析方法を知りましょう。本記事では、Webサイト分析で見るべき指標や視点をご紹介しています。最後にはツールを利用した具体的な分析方法も記載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
Webサイトに課題を抱えていませんか。「いまのWebサイト、デザインが良くない」、「積極的に情報配信したいけど出来ていない」など、まずはいま抱えているホームページの問題を把握するためにこちらの資料を活用してみて下さい。
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目次
Webサイト分析は目的から逆算して行う
Webサイトの分析は目的から逆算して行うことが重要です。そもそもWebサイト分析は、ターゲットのWebサイト内での動きや反応を観察し、想定通りの行動をしているか、していないとしたらどう改善すべきかの判断材料となるものです。
また定点観測をして、目標の達成度合いを見極める目的もあります。目的・目標が明確になっていないと、分析するべき内容や分析結果の見方が不明瞭になり、正しい現状把握や効果的な改善が行えません。
そのため、サイト分析の前に目的と目標を明確にしましょう。目的・目標はサイトの種類によって変わりますが、基本的にはKGI(Key Goal Indicator)とKPI(Key Performance Indicator)を設定するのが一般的です。
KGIは最終目標を数値で表したものであり、KPIはKGIを達成するための中間目標です。いずれも達成するために必要なPV数やUU数などを設定し、KPIを達成しつつ、KGIに近づけていきます。数値や期間を設け、達成可能な内容か確認しつつ、具体的な目的設定を行いましょう。
Webサイトの分析法はこの2つ
Webサイトは「量」と「質」の両方を分析しましょう。これらを分析することで、明確な数字として表れるデータとデータからは見えない部分の両方を知ることができます。ここではサイトの分析方法である「定量分析」と「定性分析」をご紹介します。
定量分析
定量分析とは、数値化されたデータで行う分析のことです。SS数やPV数、滞在時間など、明確な数値を指標とするため、正確な現状把握ができます。主観が入らないデータであることから、関係者への説明に利用しやすいこともメリットです。
たとえば「このコンテンツがユーザーに好評だ」と根拠を示さずに提示するよりも「このコンテンツを公開してから、PV数が1万、コンバージョン率も10%増加している」とした方が、関係者は納得しやすいでしょう。Webサイトを改善する際に説得力を持たせられます。
一方で、ユーザーの悩みや原因究明などが苦手です。たとえば「アクセスが少ない」という事実はわかっても、数値からはアクセスが少ない理由は読み取れません。また分析を行うためには十分な量のデータが必要になるため、ある程度運用してからでなければ分析ができません。こうした部分は後述する定性分析で補う必要があります。
Webサイトで定量分析を行うには、アンケートやABテストなどの手法がありますが、一般的に行われているのがアクセス解析です。アクセス解析で広く利用されているツールが「Google Analytics」で、SS数やユーザー属性、地域、時間などさまざまな指標を分析できます。
なお、本記事では主に定量分析について解説しています。
定性分析
定性分析とは、数値化できないデータを分析する手法です。ユーザー心理や行動、課題など、定量分析で導き出された数値の背景を深堀りするために利用されます。数値化されないため、少ないデータ数でも行えることや、背景を深堀りすることで具体的な改善施策を立てやすくなることがメリットです。
一方で、主観が入りやすい、評価基準が人によって変化するなどのデメリットもあります。たとえば「価格が安い」と回答していても「安い」の基準はユーザーによって違います。100円で安いと感じる人もいれば、300円で安いと感じる人もいます。そのため、フレームワークを利用したり、事前に評価基準を決めたりして、一定以上の客観性を担保することが重要です。
定性分析にはユーザーインタビューや自由回答式のアンケート、SNSの投稿などを閲覧して分析する方法があります。またマウスやスクロールの動きを可視化したヒートマップも利用されます。
Webサイト分析は3つ視点で行う
Webサイトの分析は、数値や質を考えただけでは正しい答えが導き出せません。閲覧する順番やWebサイト内外の過去・現在の状況も考慮して分析することで、より正確に現状を把握し、効果的な施策を立てられるようになります。ここではサイト分析を行う際の3つの視点をご紹介します。
1. データは全体から詳細へ
Webサイトを分析する際は、まず全体の状況を把握してから、各ページなどの詳細部分の分析を行いましょう。物語の一部分を読んだだけでは正しく内容を把握できないのと同じように、Webサイトでも全体を理解していないと細部の正確な状況を把握できません。
たとえば、新しく公開したコンテンツページのPV数が伸びていたとしても、ページ単体だけでは伸びている理由やPV数の適切さはわかりません。全体を把握していないと定性分析の結論を出すのが難しくなるだけでなく、場合によっては偏った結論に達してしまう可能性もあります。
他のページも同じように伸びているのか、流入経路はどうなっているのかなど、Webサイト全体の回遊を意識して分析を行いましょう。全体のつながりを意識することで、Webサイト上のユーザー行動を読み取りやすくなり、分析も効率的になるでしょう。
2. 過去のデータと比較する
過去のデータと比較することも、Webサイトの分析において大切な視点です。なぜなら、現在の数値だけを把握してもその数値が適切かは判断できないためです。
たとえば、今月100件のコンバージョンがあったとします。ただこのコンバージョンが適切かは、先月のコンバージョンを見なければ判断できません。施策が上手くいって以前より増えたかもしれませんし、逆に上手くいかなくて減ることもあります。また何らかの外部要因によって増減する可能性もあるでしょう。
どちらにしろ、現時点での数値を見ただけでは、課題が見えてきません。課題が見えなければ、仮説を立てて改善策を打ち出すこともできませんし、施策成功の可否もわかりません。
また過去データと比較することで、今後同じような変化があった場合に対応できる可能性が高まります。成功した施策ならば、施策とリソースの妥当性を証明できますし、同様の変化があった際にあらかじめリソースを把握できます。施策の精度をより高めるためにも、過去データと比較して定量的に判断することが重要です。
3. 外部環境も考慮する
Webサイトを分析する際は、外部環境を考えることも大切です。なぜなら、市場の状況やメディアなど、イレギュラーな外部要因によって、PV数やコンバージョンが短期的に増加することがあるためです。
たとえば、メデイアやSNSで話題になったものが気になって、調べたという経験がある方は多いでしょう。また広告やキャンペーンなど、普段は行わない施策によってPV数やコンバージョンが伸びる例は多いです。ほかにも、法改正や経済変化、感染症などの社会情勢で一定のキーワードが注目されたり、GoogleのアルゴリズムアップデートによってSEOに影響が出たりすることもあります。
外部環境によるイレギュラーを把握することによって、それを再現できることがあるかもしれません。再現できれば、PV数やコンバージョンを増やす施策を効果的に作り出せるようになる上、リスク対策も可能になります。
ただし、外部環境は1日だけの結果を見てもわかりません。先述したように、過去のデータと比較することでイレギュラーが判明するため、一定期間の動きを見て把握しましょう。
Webサイト分析で見るべき5つの項目
Webサイト分析は現状を把握し、目的達成に必要な施策を立案するために行います。中でもコンバージョンの状況やアクセス状況、ユーザーの流入経路などを定量分析で正確に把握しておくことは、重要な指標となります。ここでは、Webサイト分析で見るべき5つの項目について、詳しくご紹介します。
1. コンバージョンの状況確認
コンバージョンの状況は、Webサイトの分析において欠かせない指標です。Webサイトが目的を達成するためには、的確にコンバージョンを得られているかが重要になるため、まずはコンバージョンの状況を正しく把握しましょう。
コンバージョンの件数はもちろんですが「コンバージョン率」もWebサイトにとっては重要な指標です。コンバージョン率を正しく把握することで、Webサイトの課題が見えてきます。
これまで解説してきた内容も、すべてコンバージョンの数値を上げることを目的としています。
コンバージョンとは
コンバージョンとは、Webサイトにおける最終的な成果です。本来は「転換」という意味を持ち、CVと略される場合もあります。ユーザー行動によって、運営側が目的を達成するための成果を得られると、コンバージョンを獲得したことになります。
コンバージョンはWebサイトの目的によって違います。たとえば、ECサイトのコンバージョンは商品の購入であることが一般的です。採用サイトであれば求職者による応募、コーポレートサイトであれば問い合わせや資料請求などを設定する場合が多いでしょう。
また先述したように、コンバージョンの件数と同様に重要なものが、コンバージョン率です。コンバージョン率はWebサイトにアクセスしたユーザーがコンバージョンに到達した割合のことで、コンバージョン数をアクセス数、もしくはクリック数で割り、100をかけることで算出できます。たとえば、アクセス数が5,000でコンバージョンが100あった場合、コンバージョン率は2%になります。
コンバージョン率が重要な理由は、件数だけではWebサイトの課題を見つけられないためです。アクセス数に対してコンバージョンの件数が適切かは、コンバージョン率を算出しないとわかりません。もしアクセス数が多いのにコンバージョンの件数が少ない場合、Webサイトの導線や構成に問題がある可能性があります。
Ruler Analyticsが発表している「2023年の業界別平均コンバージョン率」によると、調査対象となっている14業界の平均コンバージョン率は2.9%です。業界によってコンバージョン率には差があるため、調査の数値を目安としてWebサイトのコンバージョン率が適切かを判断しましょう。(出典:Updated 2023: Average Conversion Rate by Industry and Marketing Source - Ruler Analytics)
適切であれば、アクセス数を増やすことでよりコンバージョンの件数を増やせますし、適切でなければWebサイトの導線を見直す、コンバージョンのハードルを下げるなどの工夫をしてみましょう。
なお、後述するGoogle Analyticsは、デフォルトの状態ではコンバージョンが設定されていません。これは先述したように、Webサイトの目的によってコンバージョンが異なるためです。そのためGoogle Analyticsを利用して分析を行う際は、まずコンバージョンの設定から始めましょう。
コンバージョンの設定についてはこちらの資料で詳しく解説しています。気になる方はぜひご一読下さい。
▼Google Analytics 4の設定と分析方法
2. サイト全体のアクセス状況
Webサイト分析では、サイト全体のアクセス状況を知っておきましょう。先述したように、Webサイトの分析ではまず全体を把握してから、より部分的な分析を行っていくことが重要です。そのため、まずは全体のアクセス数やユーザー属性などを把握しましょう。
後述するGoogle Analyticsでは、さまざまな指標を調査できます。特に重要な指標は、以下の通りです。
- PV数(ページビュー:当該ページが閲覧された数)
- UU数(ユニークユーザー:ページを訪問したユーザー数)
- SS数(セッション:ユーザーが訪問してから離脱するまでの数。「訪問⇒離脱」で1SS)
これらはWebサイトに訪れたユーザー数と、コンテンツの閲覧状況を把握するために有効です。
加えて、ユーザー属性を分析することも改善に効果的です。Google Analyticsでは国や地域、言語、年齢や性別といったユーザー属性も調査できます。これによって、自社がターゲットとしているユーザーに適切にアプローチできているか分析可能です。
たとえば、特定の市区町村に住む女性をターゲットにしているのに、ターゲットからのアクセスやコンバージョンが少ない場合、Webサイトに上手く誘導できていない、ターゲットを惹きつけるための材料が足りないなどの課題が考えられます。ユーザー目線に立って、ターゲットのニーズに合致するような施策・改善を行いましょう。
3. ユーザーの流入経路
Webサイトの分析では、ユーザーの流入経路も正確に把握する必要があります。なぜなら、ユーザーの流入経路を知ることで、成果を上げている広告やアクセスが増えた要因などを判断できるためです。
たとえば、ディスプレイ広告やリスティング広告からの流入が多く、コンバージョンも獲得できていれば、それらの広告は一定の成果を挙げていると言えます。またSNSからの流入が増えていれば、XやInstagramなどで話題になっている可能性もあります。流入が少ない経路は改善の余地があるため、施策を打ち出して強化すると良いでしょう。
流入経路の改善については、自然検索(Organic Search)での流入を増やすことが大切です。特に広告からの流入割合が多いWebサイトでは、今後もアクセスやコンバージョンを獲得するために広告を出し続ける必要があり、広告費が嵩む可能性があります。中長期的な運用を見越し、SNSでの施策やSEO対策に注力するなどして、自然検索での流入を増やすと良いでしょう。
4. ランディングページ
ランディングページの状況を把握することも、Webサイトの分析において重要です。ランディングページとは、Webサイトを訪れたユーザーが最初にアクセスするページを言います。一般的にはトップページを指しますが、トップページがランディングページになるとは限りません。
自然検索でWebサイトを訪れる場合は、Webサイト内の商品やコンテンツからアクセスする場合もあります。こうした場合には、商品ページやコンテンツがランディングページになります。
ランディングページでは、PV数やコンバージョン率、直帰率などがわかります。これらを分析することで、ページの課題が見えてきます。たとえば、ランディングページの直帰率が高かった場合、ユーザーの欲しい情報がそれ以上ページになかったことを示しています。この場合、コンテンツ内に関連記事へのリンクを貼れば、ユーザーの興味関心が深まって回遊できるWebサイトにできるでしょう。
先述したように、自然検索をしているユーザーは必ずしもトップページからアクセスしているとは限りません。Webサイト内の各ページをランディングページとして改善することで、ランディングページから集客できるWebサイトになります。
5. 検索キーワード
自然検索での流入を狙うのなら、検索キーワードの分析も大切です。検索キーワードを調べると、ユーザーが流入してきたキーワードが把握できます。検索キーワードの分析はSEO対策に大きな影響を与えるため、特にコンテンツマーケティングなどで中長期的な運用を考えている場合には、コンテンツの質を改善する重要な指標になるでしょう。
後述するGoogle Search Consoleでは、検索されたキーワードや掲載順位、クリック数などがわかります。これらを分析することで「ユーザーの意図」を読み取れます。たとえば、掲載順位が高いのにクリック数が少ない場合、タイトルやディスクリプションがユーザーの悩みを解決するものになっていないと考えられます。ユーザー目線に立ち、ニーズを満たす内容にすることが重要です。
もし自社製品や関連したキーワードでのアクセスが少ない場合には、Webサイトの内外を強化するSEO対策を検討しましょう。SEO対策を行って検索キーワードでの掲載順位がアップすれば、安定したPV数やコンバージョンが期待できます。
SEO対策についてはこちらの記事で詳しく解説しています。気になる方はぜひご一読ください。
▼テキスト:ホームページのSEO対策!2つの対策方法や重要ポイントも解説
サイト分析におすすめの無料ツール
Webサイトの分析には、分析ツールを利用します。中でも無料のツールとして広く利用されているのが、Google AnalyticsとGoogle Search Consoleの2つです。ここではこれらのツールについて、詳しくご紹介します。
Google Analytics(グーグル アナリティクス)
Google Analyticsとは、Googleが提供するWebサイト分析ツールです。2024年11月時点で提供されているものはGoogle Analytics4で「GA4」と略されます。
先述したPV数やコンバージョン数、流入経路がわかるのはもちろん、ユーザー属性もリアルタイムで把握でき、レポートを出力できます。データはグラフで表記されているため、期間内の変化などもわかりやすく、どんなWebサイトでも活用しやすいことがメリットです。
Googleが提供する他ツールとも連携でき、後述するGoogle Search ConsoleやGoogle広告などと連携して、より精度の高い分析を行うことも可能です。最新版であるGoogle Analytics4では、AIを利用した将来予測やアプリとWebサイトを横断した計測などもできるようになっています。
一方で、項目が多いため初心者には扱いが難しい部分もあります。ただ、多くの人が利用しているツールで情報が多く、不明点などはインターネットで調べれば解決できるでしょう。またあくまでWebサイトに訪問したユーザーの分析ツールであり、Webサイトに訪問する前のユーザー分析はできません。訪問前のユーザー心理を分析するには、後述するGoogle Search Consoleの検索キーワードから読み取る必要があります。
Google Analyticsを導入するには、Google Analyticsのアカウントを取得後に、トラッキングコードを発行し、各ページのHTMLに埋め込みます。具体的な導入方法や使い方についてはこちらの資料にまとめています。気になる方はぜひご一読下さい。
▼Google Analytics 4の設定と分析方法
Google Search Console(グーグル サーチ コンソール)
Google Search Consoleは、Googleが提供するキーワード分析ツールです。ユーザーが検索したキーワードや掲載順位などを調査できるほか、インデックス(Googleが検索結果に表示するための登録)状態のチェックも可能です。Webサイトの被リンク状況や各ページの問題点なども確認できます。
Google Analyticsと大きく違う点は、訪問前のユーザー分析ができる点です。先述したように、Google Analyticsは、すでにサイトに訪問しているユーザーの行動分析を行うツールであり、訪問前のユーザーの動きは分析できません。ただ、ユーザーが流入するキーワードや自社コンテンツの質は、コンテンツマーケティングを行うWebサイトにとって非常に重要です。
そこでGoogle Search Consoleを利用して検索キーワードを知り、ユーザーニーズを掴んだコンテンツを発信することで、PVやコンバージョンの向上につなげていきます。SEO対策を行うWebサイトにとっては必須とも言えるツールです。
Google Search Consoleを利用するには、Google Search Consoleの設定画面からプロパティタイプを選択し、URLを入力して所有権の確認を行います。確認直後はWebサイトがまだインデックスされていないため、Google Search Consoleは利用できません。インデックスには数日の時間が必要なため、数日してから利用できるか確認しましょう。
Google Search Consoleの具体的な導入方法や使い方についてはこちらの資料にまとめています。気になる方はぜひご一読下さい。
▼Google Search Consoleの設定方法と主な使い方
具体的なサイト分析例3選
ここまで、分析を行うことでWebサイト内の課題を見つけ出し、的確な改善策を実行できることをご紹介してきました。では、どういった内容で、どういった分析が可能なのか、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleを利用した具体的な分析例を3つ、ご紹介します。
1. 流入経路別のコンバージョン
Google Analyticsでは、流入経路別のコンバージョンが確認できます。Organic Search (自然検索)、Paid Search(リスティング広告)、Organic Social(SNS)といったさまざまな流入経路を把握できることはもちろん、今後注力すべき流入経路も見えてきます。
たとえば、流入経路がPaid Searchに偏っている場合、Organic Searchが増えるようにSEOに力を入れる、SNSからの流入によるコンバージョンが多い場合、より多くのフォロワー獲得を目指すためにキャンペーンを行うなどの施策が考えられます。
流入経路別のコンバージョンは、Google Analyticsのメニューから「レポート ⇒ 集客 ⇒ ユーザー獲得」を選択することで確認できます。初期状態で表示されるのは、すべてのイベント(※1)のコンバージョンです。右上の「すべてのイベント」からイベントを選択することで、イベント別のコンバージョンも確認できます。
※1. Webサイトを訪問したユーザーの行動。PVやSS、クリックなど、ユーザー行動のほぼすべてがイベントとして記録される。PVやSSは自動集計されるが、クリックやダウンロードは拡張計測機能を有効にしないと計測されない。また独自にイベントを設定することも可能。
2. ランディングページ別のコンバージョン
Google Analyticsでは、ランディングページ別のコンバージョン分析が可能です。ランディングページ別のコンバージョンを確認することで、コンバージョンを集めているページがわかるため、そのページを元に改善を行っていきましょう。
具体的にはコンバージョンへの貢献度が高いページを分析して、コンバージョンを集めている理由を探ります。内容はもちろん、コンバージョンまでの導線やCTAボタンの位置・文言、マイクロコピーなどを考えて施策を行い、テストを重ねましょう。
効果が出た施策は他のページに反映していくことで、他ページからもコンバージョンを獲得できる可能性があります。またコンバージョンの高いページを、より効果が出るように改善していく方法も良いでしょう。
ランディングページ別のコンバージョンは、Google Analyticsのメニューから「レポート ⇒ エンゲージメント ⇒ ランディングページ」を選択すると表示されます。右上に表記されている日付は、任意で変更可能です。
3. 流入キーワードの確認
Google Search Consoleでは、流入キーワードの確認ができます。キーワード別のクリック数や表示回数を確認することで、ユーザーの求めている情報がわかります。ユーザーニーズに基づいた情報を提供すれば、アクセス数やコンバージョンの増加につながるでしょう。
たとえば「Google Search Console 登録方法」や「Google Search Console ログイン」などの表示回数やクリック数が多い場合、ユーザーはGoogle Search Consoleへの登録やログイン方法の情報を求めているとわかります。この場合、タイトルやディスクリプションで「本記事の内容が登録やログインの方法である」と明確にする、内容をより詳細に補完するなどの対応で、現在より上位に表示される場合があります。
なお、上部にある「フィルタを追加」をクリックすると、フィルタをかけた状態で流入キーワードの確認が可能です。特定ページやデバイス別の流入キーワードを分析できます。
Webサイトの分析にお困りの方へ
ここまで、Webサイトの分析についてご紹介しました。ただ、分析には数値やキーワードからユーザーの行動や感情を読み取る力が必要で、やや専門的な知識がないと難しい場合があります。
株式会社シフトはWebサイト制作だけでなく、制作後の集客やWebサイト分析に関するご相談までを受け付けています。「最近Webサイトからの問い合わせが減ってきている」「Webサイトをリニューアルしたのにアクセスが増えない」などWebサイトに課題をかけている方は、Webサイト解析の支援サービスを検討してみて下さい。
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まとめ
Webサイトの分析では、まず目的を明確にし、目的に合わせた分析をしていくことが重要です。ご紹介した3つの視点と5つの項目に配慮しながら、Webサイトの課題を見つけ出しましょう。