ホームページリニューアルは必要?成功する進め方とは
はじめに
デザインが古い、ユーザーの求めている機能や情報がないなど、ホームページの更新を考えている担当者もいるでしょう。実際、デザインの古さやユーザビリティの不便さに気付いたら、ホームページをリニューアルするのがおすすめです。
ただ、ホームページのリニューアルは漠然とした目的設定ではうまくいきません。目的を明確にして、運用を見据えたリニューアルをする必要があります。加えて、企業のイメージを決める役割も担っています。
ホームページのリニューアルを行うには、時間やお金もかかるため、失敗したくないと感じる人も多いと思います。今回はホームページリニューアルの必要性と成功のポイントをご紹介します。
ホームページのリニューアルを考える際に、まずどのような手段でホームページをリニューアルするかを迷われると思います。株式会社シフトでは、詳細なヒアリングをおこないお客様に合わせた方法でリニューアルのご提案をさせていただきます。些細なことでもお気軽に下記よりご相談ください。
目次
ホームページをリニューアルする目的とは?
ホームページをリニューアルする目的は、課題によってさまざまです。一般的には、集客やイメージ向上、業務改善などのために行われます。重要なことは「課題解決に向けた目的と目標を設定し、そのためのリニューアルを行うこと」です。
そもそもホームページのリニューアルとは、既存のホームページのコンテンツや機能、デザインを見直して新しいホームページに作り替えることを言います。デザインを変更すれば、ホームページやブランドのイメージを変えられますし、機能を追加すればユーザーの利便性が向上します。サイトマップや構成を見直すことで、情報を見つけやすいホームページになりますし、セキュリティやブラウザのアップデートを行えば、最新の環境に対応することも可能です。
ただし、これらは目的と目標が定められていなければ、方向性がブレてしまいます。「何のためにリニューアルを行うのか」を大切にしましょう。
ホームページのリニューアルを考えるべきタイミング
ホームページのリニューアルは、前回のリニューアルから、遅くても5年程度が適切とされています。5年程度経過すると、市場や社会情勢、Webの技術が変化し、ホームページが古く感じるようになります。
またリニューアルが必要な理由を知っておけば、適切な時期にリニューアルを行えます。ここからはホームページのリニューアルを考えるべきタイミングをご紹介します。
デザインが古くなった
デザインが古いと感じるようになったら、リニューアルのタイミングです。デザインのトレンドは3年~5年ほどで変化するとされており、色使いや写真の大きさ、閲覧サイズなど、客観的に見て「古い」「見づらい」「使いにくい」と感じるようなら、リニューアルを検討しましょう。特に同業他社のホームページと比較するのがおすすめです。
デザインを刷新すべき理由の1つとして、信頼が低下することが挙げられます。ホームページのデザインが古いと、ユーザーは「古い会社」「最新技術を持っていない」「営業しているのか分からない」といったマイナスなイメージを持たれることが多くあります。デザインが魅力的なホームページを持つ同業他社に流れてしまう可能性があります。
デザインは企業のイメージはもちろん、ターゲットやコンバージョンにもつながる重要な要素です。技術や環境によって扱える画像や動画の質が向上し、ユーザーにとって「美しいホームページデザイン」は当たり前になりつつあります。美しいデザインを保持できない企業は、検討の段階で外される可能性が高いでしょう。
スマホ対応していない
スマートフォンに対応していない場合も、ホームページのリニューアルを考えた方が良いでしょう。
総務省が発表している「令和4年度版情報白書」によると、2021年の端末別のインターネット利用率は、スマートフォンが68.5%で、パソコンの48.1%を20%ほど上回っています。(出典:令和4年情報通信に関する現状報告の概要|総務省)
またある企業が運営しているBtoCサイトは、スマートフォンからのアクセスが80%超えるなど、現在ではスマートフォンで企業のホームページを閲覧する人が増えています。かといって、BtoBの場合はまだパソコンからの閲覧がメインとなっていることもあり、スマートフォン・パソコンの両方から見やすいデザインが求められています。
こうした状況に対応するため、近年では「レスポンシブ対応」のホームページが多くなってきました。レスポンシブ対応とは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの閲覧媒体に合わせて、ホームページを自動でレイアウトしてくれる機能です。どの媒体で閲覧しても、デザインが崩れることはありません。
なお、レスポンシブ対応はスマートフォン専用ページ(URL)を作る必要がなく、ページの評価を一つに集約できるためSEO対策にも有効とされています。Googleがレスポンシブ対応を推奨しており、スマートフォンに対応することで、検索上位に表示される可能性があります。
ホームページの構造が複雑になっている
ホームページの構造が複雑になっている場合も、ホームページのリニューアルを考えるタイミングです。
ホームページを長く運用していると、コンテンツを継ぎ足ししていき膨大な量になり、複雑化していくことがあります。「商品やサービスが増えて情報を整理しきれていない」「階層が深くなりすぎている」という場合、ユーザーが求めている情報が探しにくくなっている可能性があります。ユーザビリティは、GoogleがSEOにおいて重要視している部分ですので、ユーザーが情報を探しやすく、使いやすいようにコンテンツを整理しましょう。
「商品・サービスごとに別のホームページを作成する」「トップページからすべての情報に3クリック以内でたどり着けるようにする」などの対策を行って、構造をシンプルにすることが大切です。
お問い合わせや売上が減ってきた
問い合わせや売上が減少した場合も、ホームページのリニューアルを考えましょう。定期的にコンテンツを追加しているのに、売上やホームページからの問い合わせ、コンバージョンが減ってきている場合には、ホームページに問題がある可能性があります。
特に考えられるのは、ユーザビリティの問題です。ホームページに掲載されている情報が最新ではない、ユーザーの求めている情報がない、もしくはたどり着けないなどの原因が主なため、機能や構成、SEO対策といった根本的な部分を見直しましょう。分析ツールを利用してホームページへのアクセス状況を調べれば、アクセスや問い合わせ減少の原因も導き出せます。
シフトでは上級ウェブ解析士の資格保持者が、お問い合わせの減少原因の調査・分析を行い、目標達成までの施策のご提案を行っております。「ホームページリニューアルに向けて分析ツールを使ったアクセス状況を調査したいが、社内リソースが足りない」などの課題があればお気軽にご相談ください。
ページ表示速度が遅い
ページの表示速度が遅い場合、ホームページのリニューアルを考えた方が良いでしょう。ページの表示速度が遅いと、ユーザーは待ちきれずに離脱してしまいます。Googleの調査によると、表示速度が1秒〜3秒の離脱率は32%ですが、1秒〜5秒になると離脱率は90%に跳ね上がります。
また、Googleをはじめとした検索エンジンではユーザーの利便性を重視しているため、表示速度が遅いと検索上位に表示されにくくなります。SEO対策の面でも表示速度は速い方が好ましいため、ユーザーを離脱させたくなければ、表示速度は3秒以内に収めるのが適切です。
リニューアルの際には「シンプルなデザイン」「画像や動画の最適化」「キャッシュの有効期間の見直し」などで、表示速度を速めましょう。
企業戦略の変更
企業戦略が変更となった場合も、ホームページリニューアルのタイミングです。社長の交代などで企業戦略が変更となる場合は、企業のイメージが一新されることがあります。ロゴや社名、オフィスの場所、ターゲット層が変更となった際には、内容はもちろん、ホームページのデザインも新しくすることで、企業が生まれ変わったことをアピールできます。
企業戦略としてのリニューアルは、大企業の場合、4年~5年程度で行われることが多いようです。中小企業の場合はもっと長いスパンで実施されます。
更新に手間がかかる
「Web担当者がいないと更新ができない」「更新を外部に委託している」などで、簡単に更新ができない場合は、ホームページのリニューアルを考えた方が良いでしょう。リニューアルにより、自社で更新できるシステムにすることで更新の手間やコストが省けます。
特にコンテンツSEOで定期的な情報発信を継続する必要がある場合、更新の手間やコストが大きいと、継続が難しくなってしまいます。リニューアル時にCMSを導入して、Webの知識がない人材が複数で更新できるようにすると、運用が楽になります。またCMSを導入することで、担当者や制作会社が変わっても簡単に引継ぎできます。
弊社株式会社シフトでもリニューアル時にCMSを導入されるお客様が多数いらっしゃいます。
Webの専門知識がなくても簡単に操作を行うことができるCMSについて詳しく知りたい方は下記URLよりご覧ください。
ホームページリニューアルのメリット・デメリット
ホームページのリニューアルには、多くのメリットがあります。その反面、デメリットも存在するため、バランスを考えて実行することが大切です。ここでは、ホームページリニューアルのメリットとデメリットをご紹介します。
リニューアルのメリット
ホームページリニューアルのメリットはさまざまありますが、主なものは「全体を整理できる」「企業イメージの向上」「運用の負担軽減」「集客強化」の4つです。
1. ホームページ全体が整理できる
ホームページをリニューアルすることで、全体の整理ができます。先述したように、ホームページは長い間運用しているとコンテンツが増え、構造が複雑になります。複雑な構造はユーザーが情報を探しにくくなるだけでなく、企業側も管理がしにくくなります。
リニューアル時にコンテンツの取捨選択を行うことで、ページやデータの最適化ができます。最適化されるとユーザーが情報にたどり着きやすくなり、ユーザーからの評価が上がります。シンプルな構造は自社での更新もやりやすくなるでしょう。
また、コンテンツの取捨選択をするには、ユーザーニーズを把握しなければなりません。コンテンツの整理過程でニーズが分かれば、適切な情報提供ができ、検索エンジンの評価も上がる可能性があります。
2. 企業イメージの向上
企業イメージの向上も、ホームページリニューアルのメリットです。デザインや機能が新しいホームページは「時代とともに進化できる企業」というイメージを与え、ユーザーに良い印象を持ってもらえます。
企業にとって「イメージ」は非常に大切です。良い企業イメージが定着すればファンが増え、安定的な売上につながりますし、同業他社との差別化もできます。また良いイメージがあることで優秀な人材が集まりやすくなり、採用もしやすくなるでしょう。
良いイメージが長く定着すれば、同業種の中での注目度が上がり、企業名での検索がされやすくなります。結果、コンバージョン率もアップする可能性があります。ホームページを作成して年月が経つと、自社事業が変化していることがあるため、新しい時代やターゲットに向けた情報を発信することで、イメージの向上になるでしょう。
3. 運用による負担削減
ホームページリニューアルでは、運用の負担を軽減することも可能です。この場合はCMSなどを導入して、自社で更新や修正を行えるようにします。
古いホームページでは更新や修正が難しいため、外部やシステム担当者に依頼する必要があります。しかし、外部に依頼するには費用がかかりますし、システム担当者が不在だと更新できない、システム担当者が少数の場合、負担が大きいなどの問題点がありました。
CMSを導入して自社で更新できることで、外部に依頼するコストが省けます。またCMSは特別な知識が必要ないため、誰でも更新が可能で、担当者に作業が集中することもなくなります。投稿にも時間がかからないので、タイムリーな話題を提供することも可能です。
4. ホームページへの集客の強化
ホームページをリニューアルすることで、SEO対策になり、集客の強化も見込めます。特にCMSの導入は、集客強化に効果が高いとされています。
Googleなどの検索エンジンでは、クローラーと呼ばれるロボットがインターネットを巡回し、ユーザーのためになると判断したホームページを上位表示する仕組みです。クローラーが判断する要素には「XMLサイトマップ」と「正しい書式のHTML」があります。
XMLマップとは、クローラーにサイトの構造を分かりやすく伝えるためのものです。特に大規模なホームページの場合、構造が複雑になりがちなため、XMLサイトマップがあることで、クローラーがホームページの構造を把握しやすくなります。ホームページの構造が正しく伝わることで、検索上位に表示される可能性が高まります。
また、正しい書式でHTMLが記載されていることも重要です。人がHTMLを書くと正しく記載されない場合がありますが、こうしたミスはクローラーが情報を正しく読み取れないため、検索順位が下がる原因となります。
CMSを導入すると、XMLサイトマップの作成が可能になり、自動的に正しい書式でHTMLを書いてくれます。結果、検索順位を上げることにつながります。リニューアル時にターゲットとなるキーワードを設定しておけば、上位に表示されやすくなるでしょう。
リニューアルのデメリット
ホームページのリニューアルには、デメリットもあります。主なものは「手間がかかる」「改悪のリスクがある」の2つです。
1. 手間がかかる
ホームページのリニューアルには、手間がかかります。市場調査や分析、現状の課題抽出、デザインや素材の準備といった業務を、通常業務と並行してこなさなければなりません。
ホームページリニューアルは制作会社に任せきりではなく、自社側でも積極的に関わり、密なコミュニケーションをとることが大切です。自社側の体制を整えて、スムーズに制作を進められるようなリソースを確保しましょう。
またホームページリニューアルには、時間だけでなくお金もかかります。利益とコストのバランスを考えて、リニューアルの内容を決めることも大切です。
2. 改悪のリスク
ホームページリニューアルには、改悪のリスクもあります。リニューアルしたホームページの質が悪くなってしまうと、ユーザーの評価が落ち、コンバージョン率が低くなってしまいます。
例えば、以下のような内容は、ユーザーにとって好ましくないでしょう。
- スマートフォンでの閲覧がしにくい
- 自分の欲しい情報がない、もしくは探しにくい
- デザインの質が上がったせいで、表示速度が遅くなった
- フォームに入力する項目が多い
こうした状況を招かないためには、課題や改善点を明確にして優先順位をつけることです。ユーザー目線でリニューアルを考えましょう。特にリピーターのユーザーにとっては、デザインや機能が大幅に変わるとかえって使いにくいと感じることがあるため、注意が必要です。
ホームページリニューアルの流れ
ホームページのリニューアルを行うには、まず現状を分析し、目的と要件を設定してから制作を行います。制作が終わったあとも、運用や改善が必要です。ここではホームページリニューアルの流れをご説明します。
1. 現状のホームページについて把握する
まずは、現状のホームページを把握しましょう。現状を把握して課題を見つけることで、目的や目標の設定がしやすくなります。
現状を把握する場合は、客観的にホームページを見るようにしましょう。例えば、以下のような分析方法が効果的です。
- Google Analyticsやヒートマップなどの解析ツールを使用する
- 過去のお問い合わせを確認して、ホームページの課題を見つける
- 顧客や社員にホームページの不満点を挙げてもらう
- 自身がユーザーとなって、現ホームページを利用した際の課題を出してみる
現状は、可能であれば数字などの明確なデータを根拠にすることが大切です。数字にすることによって、より客観的にホームページの現状を把握できます。
現状を把握して課題を見つけたら、課題の解決策を考えます。例えば「デザインが古い」という課題であれば流行りのリニューアルに変更する、情報が分かりにくくなっているのであれば、カテゴリを見直して整理し、サイトマップを作るなどの方法で解決できます。自社で更新できずに工数やコストがかさむ場合は、CMSを導入して管理や更新を簡単にするなどの方法もあります。
また見つけた課題の中には、リニューアルしなくても解決するものもあるでしょう。例えば、テキストや写真を少し変えるだけで解決する課題は、リニューアルをしなくても問題ありません。見つけた問題点が、リニューアル以外で解決できないかも同時に考えましょう。
2. リニューアルの目的と目標数値を設定する
次に、リニューアルの目的と目標数値を設定します。リニューアルの背景や理由、目的、ターゲットなどを明確にしておくことで、構成やデザイン、機能が決まります。これらが定まっていると、制作会社とのイメージ共有もしやすくなり、認識のズレを防げます。
目的を明確にするには、具体的な目的の設定と目標の数値化が大切です。例えば「集客」を目的としたリニューアルなら、ホームページの訪問者数やアクセス数、CV数などに数値を設定します。採用が目的ならホームページからの応募数や面接の通過率、内定承諾率、業務改善が目的なら更新に費やす時間やコストなどを数値化しましょう。この他にも「アクセス数・CV数を増やす」「デザインを新しくする」「機能を向上させる」など、ホームページのリニューアルではさまざまな目的設定が可能です。
同時に達成期限も設定しましょう。ただし、リソース不足にならないか、無理な目標設定になっていないか、注意が必要です。
また、競合他社のホームページを閲覧して、分析するのも効果的です。課題解決の方法や機能の導入方法、デザインなど、参考になりそうなものは記録しておくと良いでしょう。
3. 要件定義
目的と目標が定まったら、要件定義を行います。リニューアルに必要な要件をまとめて、制作会社と共有します。要件定義の際に作成するのは、必要なページを整理した「サイトマップ」と、各ページの構成を決めた「ワイヤーフレーム」です。
サイトマップを作成する際には、まず既存ホームページのサイトマップを作成して現状を把握しましょう。その上で、ユーザー目線に立ったサイトマップを作成することが大切です。ページの内容や必要なページ数などを整理していきましょう。サイトマップは、3階層までのシンプルな内容にすると、ユーザーが情報を見つけやすくなります。
ワイヤーフレームでは、情報の内容と順番が大切です。お問い合わせや資料請求といったCVポイントのリンク場所などを考えながら、構成を作りましょう。
4. デザイン・コンテンツ制作・開発
要件定義ができたら、デザインとコンテンツの制作・開発に入ります。分かりやすさ、使いやすさを重視しながら、制作会社と協力して作成を行いましょう。
デザインの際に大切なことは「後から修正が出ないよう、依頼の段階でしっかり内容を固めておくこと」です。デザインは一度制作に入ってしまうと、簡単に見える内容でも修正が非常に難しいです。抜け落ちはもちろん、上司にも事前にデザインについて確認しておきましょう。
また、コンテンツ制作の際には、余裕を持ったスケジュールが大切です。記事のリライトや写真の準備などは、思っているより時間がかかります。ギリギリのスケジュールを組んでいると公開日に間に合わない可能性があるため、普段の業務と並行しても問題ないリソースが割けるかを考えましょう。もし自社でのコンテンツ制作が難しい場合には、制作会社に依頼することも可能です。
5. ホームページ公開・効果測定
デザイン、コンテンツ制作、開発が終わったら、いよいよホームページの公開です。公開されたら、タブレットやスマーフォンなどのデバイスから閲覧して、レイアウトやリンク切れなどを確認します。なお、公開直後はトラブルが発生しやすいため、公開日からしばらくは自社と制作会社がすぐに対応できる体制を整えましょう。
公開測定は、公開から1ヶ月後を目安に行います。Google Analyticsなどの解析ツールを使用して、リニューアル前と比較してアクセス数やコンバージョン数が増えているか確認しましょう。もしこれらが低下していた場合には、すぐに改善点を見つけて対処します。
また社内外にアンケートを配布して、問題点や課題点を出してもらうことも効果的です。リニューアル前との変化を比較して、目標数値に近づいているか、期限までに達成できそうかを見直しましょう。
6. 運用・改善
効果測定の結果から、改善を行います。サイト構造の改善や新規コンテンツの追加、CTAまでの導線の見直しなど、効果のありそうな施策を試していきましょう。
ホームページは、むしろ公開してからが本番です。「効果測定を行う⇒解決策を考える⇒実行する」というサイクルを繰り返しながら、目標を達成しましょう。大切なことは、的確な分析、的確な実行を継続していくことです。
リニューアルの正しい進め方などリニューアルについて詳しく知りたい方は、下記URLからご覧ください。
ホームページリニューアルを成功させるポイント
ホームページのリニューアルは、必ず成功するとは限りません。先述したように改悪となって失敗する事例も多々あります。
ホームページのリニューアルが失敗する理由は、目的が曖昧だったり、既存のホームページを活かそうとしすぎて難易度が高くなってしまったり、自社に合ったホームページが理解できていなかったりとさまざまです。ここからはホームページのリニューアルを成功させるポイントをご紹介します。
リニューアルの目的を明確にする
ホームページのリニューアルでは、目的を明確にしましょう。ホームページのリニューアルでは、往々して「新しくすること」が目的になりがちです。しかし「古くなったから」という曖昧な理由でリニューアルすると、本来の課題が見えにくくなってしまいます。
ホームページをリニューアルすることで達成したいことが明確になっていれば、ゴールが分かりやすくなります。結果、リニューアル後の効果測定での課題や改善点も見えやすくなり、成功・失敗の判断ができます。
ホームページリニューアルの目的としては「イメージの刷新・向上」「機能改善」「アクセス数・お問い合わせ数の向上」などが一般的です。
また目的を設定する場合には、経営陣などの上層部と担当者間で情報とイメージを共有することが大切です。上層部と担当者に認識のズレがあると、追加の修正や要件が発生し、余計なコストがかかったり、納期が延びたりする可能性があります。
適切な制作会社を選定する
ホームページリニューアルの際には、適切な制作会社を選ぶことも大切です。適切な制作会社を選定しないと、期待しているクオリティのホームページにならない可能性があります。
制作会社には、それぞれ得意分野があります。デザインが得意な会社、ブランディングが得意な会社、集客が得意な会社などさまざまです。集客が目的だったのにデザインが得意な会社に依頼するなどのミスマッチが起こると、目的が達成できない場合があります。価格やデザインだけでなく、必ず実績や提案内容を確認して、それぞれの得意分野を把握しましょう。サポートの範囲も違うため、事前に確認が必要です。
また、価格が適切かも確認しましょう。複数社に見積もりをとり、価格の違いを分析して、適切な企業を選びます。
より詳しく制作会社の選定ポイントを知りたい方は、下記記事もあわせてご覧ください。
リニューアル後の運用を見据えて構築をおこなう
ホームページリニューアルは、リニューアル後の運用も見据えて構築を行いましょう。具体的には「SEO対策面のチェック」「ホームページの管理・運用の効率化」「効果測定と改善」の3点について考えます。
SEO対策面のチェック
リニューアル時には、SEO対策に有効な施策を実行しやすいか、検討しましょう。リニューアルしてURLが変更になったり、記事をリライトしたりすることで検索順位が下がる可能性があります。
可能であれば、ドメインは変更せずにURLを引き継ぎましょう。すでに上位表示されている記事は、流入キーワードを調べ、キーワードに関わる内容は変更しない、URLが変更になった場合はリダイレクト処理を行うなどの工夫が必要です。ただし、リダイレクト設定にミスがあると検索順位を下げやすくなるので、設定ミスをしないように制作会社と連携して進めましょう。
ホームページの管理・運用の効率化
リニューアルに際して、ホームページ運用・管理の担当者も決めておきましょう。加えて、運用効率化の対策をするのがおすすめです。
先述したように、ホームページは公開してからが本番です。運用では、ホームページの更新作業はもちろん、コンテンツに必要な素材の準備、インフラ環境の維持管理など、やるべきことがたくさんあります。また効果測定や分析を行って、ホームページの改善も行わなければなりません。担当者の負担を減らすためにも、運用は効率化させる必要があります。
更新や修正が少ない場合には、制作会社に運用を任せる方法もありますが、入念な準備を行わないと意図しない更新や修正が行われてしまい、かえって手間とコストがかかることにもなりかねません。もし頻繁に更新を行うのなら、自社で気軽に更新ができるCMSを導入して効率化を図るのが良いでしょう。自社で更新ができる分、時間もコストも軽減されます。
効果測定と改善
ホームページのリニューアル後は効果測定と改善を繰り返すことになるため、それを見越したリニューアルが大切です。リニューアル後は、目標の数値に近づいているかを定期的に確認して、改善を行いながらホームページを運用していきます。
目標に達しない原因は、導線が悪い、ユーザーの需要に応える情報がない、SEO対策が十分ではないなど、さまざまな理由が考えられます。こうした課題に即座に対応できる更新のしやすさも重視して、リニューアルを行うことが重要です。
リニューアルを成功させるポイントは、ホームページによっても異なります。
弊社シフトでは、BtoBサイトのリニューアル実績が多くあります。BtoBサイトの内容に特化したホームページリニューアルのコツも紹介しています。詳しく知りたい方は、下記よりご覧ください。
BtoBサイトリニューアルのコツ!成功事例に学ぶ失敗しないポイント
リニューアルにはCMS導入がおすすめ!
ホームページリニューアルの際には、CMSの導入がおすすめです。CMSとは「Contents Management System」の略で、ホームページのコンテンツを一元管理するツールです。専門知識が必要なく、誰でもブログを書くような感覚でコンテンツの作成ができます。ここからはホームページリニューアルにCMSがおすすめの理由をご紹介します。
1. 管理・運用の手間を大幅に削減できる
リニューアル時にCMSを導入することで、ホームページの管理や運用の手間を大幅に削減できます。ホームページ作成の際にネックになるのが「専門知識が必要」という点です。HTMLやCSSなどの知識を持つ人材でなければコーディングができないため、基本的には制作を外注することになります。
しかし、その後の更新も依頼することになると、更新のたびに時間とコストがかかります。仮に社内に知識を持った人材がいても、個々の知識レベルによって業務が属人化したり、担当者の負担が大きくなったりしがちです。
CMSは、専門知識が必要ありません。ノーコードでホームページの更新や修正ができるため、知識のない人材でも管理や運用ができるなど、属人化を防げます。また、コンテンツごとに担当を分けて分業制にすることも可能で、担当者に業務が集中することもありません。一元管理を基本としていることから、画像などのコンテンツを修正すれば、自然と表示に反映されるようになっています。このため、管理の手間も省けます。
既存機能と連携したり、自社の業務に合わせたりできるCMSもあり、導入のハードルが低いものが多いです。
2. デザインを統一しやすい
CMSはデザインを統一しやすいです。CMSには多彩なテンプレートがあり、ターゲットや自社のイメージによって変更ができます。世界中で利用されているCMS「WordPress」は、2024年6月現在1万を超えるテーマ(テンプレート)が用意されています。
また各ページで統一されたデザインにされているため、ホームページを複数人で管理している場合でも、個々のデザインスキルで差が出ることはありません。担当者が変更になった場合でもデザインがそのまま利用できます。デザインが統一されていることで、作業時間の短縮にもなります。
3. スマホやタブレット対応にしやすい
CMSはレスポンシブデザインに対応しやすくなっています。本来レスポンシブデザインに対応するには、コーディングはもちろん、動作検証などを行える特別な知識やスキルが必要です。しかしCMSではほとんどの場合、自動でレスポンシブ対応が行えるようになっています。
これが可能な理由は、CMSはテキストや画像などのデータを一元管理しているためです。スマートフォンやタブレットで閲覧する際には、適切なレイアウトに画面を配置して、バックエンドにある画像やテキストを表示するだけのため、スマートフォンやタブレット用のホームページを別に作る必要はありません。
CMSを導入するメリットや具体的な導入方法についてさらに詳しく知りたい方は、下記URLからご覧いただけます。
おすすめCMSはこれ。企業が選ぶ際のポイントや比較表も掲載!
自社の目的に合ったリニューアルをおこないましょう
リニューアルには様々な方法がありますが、自社のリニューアル目的が叶うような方法でリニューアルをおこなうことが大切です。その中でも先述したとおり、ホームページの更新や修正を頻繁におこなう運用をしたい方にとっては、CMSも一緒に提案してもらえる制作会社がおすすめです。
CMSには、オープンソース型やパッケージ型などさまざまな種類があり、その中の機能もCMSによって異なります。やりたい運用をどのくらいの費用で、どのように実現するかは各制作会社によって変わるので、しっかりとできることとできないことを把握し、ホームページの課題を解消できる制作会社を選定するようにしましょう。
「誰でも使いこなせるホームページに刷新したい」「企業のイメージをガラッと変えたい」「ホームページでできることを増やしたい」「スマートフォンに対応させたホームページにしたい」などございましたら、シフトにご相談ください。
リニューアルでおこないたいことを細かくヒアリングをさせていただき、経験豊富な営業ディレクターがお客様に合わせた最適なご提案をさせていただきます。ホームページ制作・システム開発だけでなく、課題解決のための要件定義や設計、公開後の運用サポートなどもおこなっております。まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
ホームページをリニューアルすると、企業イメージの向上やホームページの整理、集客の強化など、さまざまなメリットがあります。一方で、時間やコストがかかるプロジェクトでもあるため、目的を明確にして、制作会社と意思疎通を図りながら制作を進めていくことが重要です。