ウェブサイトはCMSテンプレートで管理。選ぶ際のポイントやメリットについても解説
はじめに
Webサイトを作成しようと思っている方の中には、CMSテンプレートの使用を考えている方も多いのではないでしょうか。CMSテンプレートは、種類によってかかるコストやカスタマイズ性、デザイン性などが異なるため、自社に合ったものを選ぶことが大切です。
本記事では、CMSテンプレートの概要や利用するメリット・デメリット、無料と有料のテンプレートの違いなどについて詳しく解説します。記事の後半には、テンプレートのデザインにこだわるべき企業の特徴も解説しているので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
CMSテンプレートとは?
CMS(Contents Management System)とは、簡単にWebサイトを作成・運営できるシステムです。「HTML」や「CSS」などのマークアップ言語を使用しなくても、Webサイトの更新ができます。
また、CMSテンプレートとは、CMSでWebサイトを作成する際に用いるデザインテンプレートのことです。テンプレートの種類によって、かかるコストやカスタマイズ性、デザイン性などが異なるため、Webサイトの完成イメージや運用目的に合ったものを選ぶとよいです。
CMSについてはこちらの記事でも詳しく説明しています。
CMSとは?種類や仕組み、導入時のポイントをわかりやすく解説!
CMSテンプレートを利用するメリット
CMSテンプレートを利用するメリットを6つ、紹介します。
統一感のあるサイトデザインを作成可能
すでにデザインが完成しているCMSテンプレートを使用すると、ページごとに新しくデザインを作る必要がありません。そのため、統一感のあるサイトデザインを作成できます。
簡単に更新できるので専門知識は不要
CMSテンプレートを使用すると、管理画面上でのデータ編集が可能です。HTMLを活用する必要がなく、初心者でも簡単に情報を更新できることにより、外部に作業を依頼する手間やコストの大幅な削減ができます。
また、たとえWebサイト作成・運用の担当者が変わったとしても、デザインのクオリティを落とさずにサイトを運営できるでしょう。
すべてのページをすぐに変更可能
CMSを使用しないで作成したWebサイトの場合は、デザインを変える際にHTMLのコーディングやCSSなどの専門知識が必要になり、膨大な手間と時間がかかります。
一方、CMSの中にはコンテンツを一元管理できる機能が付いているタイプもあり、テンプレートを変更するだけで全ページのデザイン変更が可能です。1ページずつ変更するよりも時間と手間を抑えられ、ミス防止にも役立ちます。
SEOのミスを防止できる
近年ウェブ集客において重要視されているSEO(検索エンジン最適化)対策ですが、CMSテンプレートの多くは、自動で検索エンジンに最適化されたHTMLが生成されます。そのため、入力ミスによるSEO対策の失敗を防ぐことが可能です。
また、CMSテンプレートの中には、検索エンジンのクローラーを正常に巡回させるための「XML形式のサイトマップ」を生成できるものもあり、ページ数が多いサイトであっても対応できます。
読みやすいデザインになる
CMSテンプレートを活用すると、ニュースやキャンペーンなどの情報を引き立たせることができます。
テキスト情報を掲載しただけのページよりも、デザインが施してあるページのほうが視覚的にアプローチできることから、よりユーザーの記憶に残りやすくなるでしょう。
運用コストを安く抑えられる
先述の通り、CMSテンプレートを使用すれば、社内で手軽にサイトを作成することが可能です。サイトの構築や更新を外部に依頼する必要がないため、コストを安く抑えられます。
CMSテンプレートを利用するデメリット
メリットの多いCMSテンプレートですが、一方でデメリットもあります。以下では、CMSテンプレートを利用するデメリットを2つ紹介します。
既存のサイトからデータ移行をする難易度が高い
一般的なHTMLを使用しているサイトからのデータ移行は、難易度が高い傾向にあります。
理由としては、コンテンツのタイトルやURLなどのデータを、CMSテンプレートに振り分ける必要があるためです。また、ページごとに異なったデザインを使用していた場合は、デザインを統一するためCSSといったマークアップ言語を書き換える作業が発生します。これらの事に時間や工数がかかるうえ、人為的ミスも発生しやすいため、既存のサイトからのデータ移行はページ数が多いほど難航する傾向にあります。
大きくデザインの違うページを作成する難易度が高い
CMSテンプレートは、デザインの統一感を出せる一方で、大きくデザインの異なるページの作成は難しいでしょう。先述したCSSといったデザインのためのマークアップ言語が深く関わってくるためです。
特に、普段運用しているサイトとまったく異なるデザイン(キャンペーンページなど)を作成したい場合は、CMSテンプレートは向いていません。大きくデザインを変更する際は専門知識が必要になるため、専門の業者に依頼をしたほうがスムーズです。
無料と有料のテンプレートの違い
CMSテンプレートは、無料版と有料版があります。どちらのテンプレートにもメリット・デメリットがあるため、自社のサイト運営に合ったほう選ぶことが大切です。
ここでは、よく使われるオープンソースCMS「WordPress」のテンプレートを例に、無料版と有料版の違いを説明します。
無料テンプレートのメリット・デメリット
以下では、無料テンプレートのメリット・デメリットを紹介します。
無料テンプレートのメリット
無料テンプレートのメリットは、以下の通りです。
- コストがかからない
- さまざまなスタイルを試しやすい
- 自社に合うテーマが見つかるまで変更できる
無料テンプレートはコストがかからないため、さまざまなテンプレートを実際に反映させてから選ぶことが可能です。自社の雰囲気や発信内容に合ったものを探しましょう。
無料テンプレートのデメリット
無料テンプレートのデメリットは、以下の通りです。
- カスタマイズ性が低い
- 他サイトと被る可能性がある
- インパクトのある独創的なデザインは少ない傾向
無料テンプレートはコストがかからない分、有料テンプレートと比べて機能が少ない傾向にあります。そのため、機能を追加したい場合にはプラグインの追加や設定が必要です。ただし、入れるプラグインによっては、重くなってしまったり動かなくなってしまったりなどの不具合が生じる場合もあります。加えて、カスタマイズの知識も必要なため、少々難易度が高いと言えるでしょう。
有料テンプレートと比べて、ユーザーにインパクトを与えるような独創的なデザインやレイアウトを採用したテンプレートは少なく、同じテンプレートを他の企業のサイトで見る可能性もあります。
有料テンプレートのメリット・デメリット
以下では、有料テンプレートのメリット・デメリットを紹介します。
有料テンプレートのメリット
有料テンプレートのメリットは、以下の通りです。
- 無料テンプレートよりも種類が多い
- サイトの属性(ECサイト、コーポレートサイトなど)に合わせたテンプレートが多い
- デザイン性の高いテンプレートが多い
有料テンプレートは無料テンプレートに比べて種類が多く、高いデザイン性が特徴です。また、特別な加工をしなくてもそのまま使えるため、スムーズに反映できます。
有料テンプレートのデメリット
有料テンプレートのデメリットは、以下の通りです。
- 初期費用が発生する
- 他サイトと被る可能性がある
- なかにはSEO対策が施されていないものもある
無料テンプレート同様、有料テンプレートを使用しているサイトも多く存在するため、他サイトと被る可能性があります。ただし、オリジナリティはあとからテーマをカスタマイズして出すことが可能です。
また、有料テンプレートすべてにSEO対策が施されているとは限りません。高いデザイン性を実現している反面、検索エンジンに最適化していないテンプレートもあるため、事前に詳細を確認してから購入しましょう。
テンプレートのデザインにこだわるべき企業とは?
以下の特徴に当てはまる企業は、テンプレートのデザインにこだわるのがおすすめです。
ブランディングを重要視している
ブランディングを重要視している場合は、テンプレートのデザインにこだわったほうがよいでしょう。自社ブランドに合ったカラーを使用したり専用のロゴを使ったりすることでオリジナリティが生まれ、顧客の印象に残りやすくなります。
競合他社と差別化を図りたい
特に、競合が多い企業の場合は、他社との差別化が重要視されます。Webサイトのデザインは、企業のイメージに直結する大切な要素です。他社よりも使いやすくかつ親しみやすい雰囲気にすることで、新規獲得だけではなくリピーターの獲得にもつながります。
ある程度デザインに費用をかけられる
テンプレートを活用してもデザイン性の高いWebサイトを作成できますが、よりオリジナリティのあるデザインにする場合は、ある程度の費用がかかります。
テンプレートにお金をかけたりデザイン会社に外注を依頼したりすると、デザインの質はさらに高まるでしょう。予算に余裕のある場合は、積極的に投資をするのがおすすめです。
シフトでは、すべてオリジナルデザインでテンプレートを作成
株式会社シフトでは、パッケージCMS「SITEMANAGE」でこれまで600を超えるサイトの構築に関わってきました。そのどれもがオリジナルデザインのテンプレートです。
案件ごとに異なるデザインをテンプレート化
デザインにおいては、社内のWebデザイナーが1からデザインを作り上げるため、クライアントだけの唯一無二のデザインとなります。また、社内にはUI/UXの専門のスタッフもデザイン構築に関わります。
そのため出来上がるデザインは、見た目の美しさだけでなくユーザーの行動や体験を意識したものとなるため、クライアントだけでなくユーザーにとっても満足度の高いデザイン構築が可能となります。
圧倒的に使いやすい管理画面
また、サイト管理を行う管理画面の操作性も抜群です。
「毎日使うものだから、使いやすく、楽しく」をコンセプトに作られた管理画面は、初めての方でも直感的に使えるよう工夫されており、導入した企業からも好評です。
まとめ
CMSテンプレートは、それぞれのページに設定するデザインのことです。既存のサイトからデータ移行したり大きくデザインの違うページを作成したりするなど、難易度の高い傾向にありますが、統一感のあるサイトデザインを作成できたりコストを安く抑えられたりなど、さまざまなメリットがあります。
テンプレートの種類によってかかるコストやカスタマイズ性、デザイン性などが異なるため、Webサイトの完成イメージや目的に合ったものを選びましょう。