CMS導入で変わる!具体的な導入方法とサイトの運用効果を上げる秘策をご紹介
はじめに
企業がサイトを持つことが一般化した現代。更新のしやすさなどからCMSを使ったサイト作成と運営を行う企業が増えています。しかし、CMSの選び方や導入後の運営などが不安で、二の足を踏んでいる方もいるのではないでしょうか。
実はCMSの導入は、さほど難しくはありません。それよりもCMS導入後にどう運営していくかが重要です。本記事では、CMSの導入方法と効果を上げる秘策をご紹介します。
目次
CMSとは
CMS(Contents Management System)とは、サイトに必要なデータを一元管理するシステムです。サイトにはテキストや画像、動画などさまざまなデータがありますが、CMSではこれらを保管しておき、リクエストがあったときにデザインに基づいて必要なデータを引き出し、ページとして表示します。
本来サイトを作成するには、HTMLやcss、JavaScriptなどの専門言語を学び、1ページずつデザインを設定して作る必要があります。プログラミングの経験やSEO対策に長けた人材がいない企業において、サイト作成を自社で行うのは非常に難易度が高いです。しかしCMSを利用すれば、テンプレートを選んでテキストや画像を用意するだけで、簡単にサイトの作成や更新ができます。
CMSには「オープンソース型」「パッケージ型」「フルスクラッチ型」の3種があります。自社の予算や目的によって、どのタイプにするか決めると良いでしょう。
CMSについてはこちらの記事でも詳しく説明しています。
CMSとは?種類や仕組み、導入時のポイントをわかりやすく解説!
CMSを導入すべきサイト
CMSを導入すべきサイトとは「更新頻度の多いサイト」や「ページが多いサイト」です。
例えば、不動産会社が自社サイトで物件を公開している場合、物件が成約済みになったらすぐに情報を更新する必要があります。しかしリアルタイムで更新ができなければ、別のお客様から「契約したい」と連絡が来てもお断りせざるを得ません。お客様としては「サイトには成約済みと記載されていなかったのに」と不満が残ります。このような状況が想定されるのであれば、CMSを導入した方が良いでしょう。
また、多くのページを有するサイトもCMSに向いています。CMSでは、複数人で同時に更新を行うことが可能です。ページが多く、担当者が複数いる場合には、CMSを導入した方が管理しやすくなるでしょう。
逆に更新頻度が少ないサイトの場合、CMSを導入するメリットが小さいです。CMSは作成後の更新作業で大きなメリットを発揮するため、更新頻度の少ないサイトでは、メリットを感じにくいでしょう。
CMS導入で得られる大きなメリットとは
CMSを導入することは、サイトにとってさまざまなメリットがあります。ここからは、CMS導入で得られるメリットを3つ、ご紹介します。
更新作業が容易になる
CMS最大のメリットは、更新作業が容易になることです。先述したようにCMSではWebやプログラミングに関する特別な知識は必要ありません。もちろんあった方が便利ではありますが、多くのCMSが特別な知識がなくても感覚的にサイトを更新できるように工夫しています。
必要なコンテンツもプラグインなどを利用することで簡単に用意できますし、初心者でも慣れればブログ感覚で更新できることが特徴です。
サイトは「作ってからが本番」とよく言われます。更新頻度が高ければSEO対策にも有効ですので、サイトの更新がしやすいことは多くの人に自社サイトを閲覧してもらう重要な要素です。
運用コスト削減につながる
運用コストの削減ができることも、CMSの大きな強みです。CMSを導入していない場合、サイトを更新する際には制作会社に依頼するか、プログラミングやWebデザインに強い人材を社内に常駐させ、更新を行う必要があります。
しかし、CMSでは自社で更新が可能なため、更新毎の外注や専門知識を持った人材を常駐させる必要がありません。これによって業務委託費や人件費の削減につながります。
統一感のあるデザインでページが作成できる
CMSを利用することで、サイトを統一感のあるデザインでまとめられます。特に、複数人で管理せざるを得ないような多くのページを所有しているサイトでは、個々のスキルやセンスでデザインやプログラミングに違いが出る可能性がありました。また、すべてのページにデザインを適応させる必要があるため、作業に膨大な手間もかかります。
CMSはサイトを一元管理しているため、テンプレートを変更すれば、その変更がすべてのページに反映されます。作業時間を大幅に減らせる上に、個人のスキルでページに変化が現れることもありません。加えて、パソコンやスマホ、タブレットなどのマルチデバイスへの対応も自動で行ってくれます。
CMSの選定で重視すべきポイント
現在CMSはさまざまなものが登場しています。ここからは、CMSを選ぶ際に重視すべきポイントをご紹介します。
無料か有料か
CMSでまず注目したいのは、利用にかかるコストです。CMSには無料のものと有料のものがあり、受けられるサービスが大きく違います。
無料のCMSはサーバーの用意やインストール、保守管理などを自社で行う必要があり、サポートがないことが基本です。そのため、サイト作成に関する多少の知識が必要になります。
一方、有料のCMSは、コストがかかるものの、サポートがあるものがほとんどです。不明点があれば問い合わせに対応してくれますし、中には独自のサポートを行っているものもあります。保守管理においての信頼性が高いことが特徴です。
サポートが充実しているか
CMS導入の際は、サポートの内容も確認しましょう。先述したように無料のCMSには基本的にサポートはありません。有料のCMSにはサポートがありますが、提供会社によってサポートの内容が違うため、内容を確認してから選ぶ必要があります。
電話やメールでの問い合わせに対応するのが基本ですが、中には運用のノウハウやマーケティング機能が追加されるものあります。
サイトの目的やサイトに利用できるコストなどを考え、必要なサポートを考えましょう。
機能拡張やカスタマイズの自由度
CMSを選ぶ際は、機能拡張やカスタマイズの自由度にも注目しましょう。自社の目的に合ったサイトを作るには、欲しい機能と不必要な機能を選べる方が効果的です。
また、SNSやECサイトをすでに保有している場合には、それらと連携できる機能もあると、より集客が見込めます。自社のサイトに欲しい機能を自由に選べるか、他のコンテンツと連携がしやすいかなどを確認しましょう。
セキュリティ対策
企業サイトで非常に重要になるのがセキュリティ対策です。セキュリティの甘いCMSを利用すると、企業の情報が盗まれて悪用される可能性があります。仮にお客様へ二次被害が波及すれば、企業の信頼低下は免れないでしょう。
利用を検討しているCMSのセキュリティ対策は万全かをしっかり確認して、比較検討することが大切です。
CMSのセキュリティに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
4社に1社が未対応?CMSに潜むセキュリティリスク、その危険性と対策について解説します
制作実績に近いものはあるか
自社の求めるサイトに近いものを作成した実績があるかも、確認したいポイントです。CMSは特徴によって、得意分野がある場合があります。近いサイトのイメージがあれば、自社での導入や運用も上手くいく可能性が高いです。
ちなみに弊社シフトの制作実績はこちらからご覧いただけます。
【CMSの導入方法①】オープンソース型
ここからはCMSの導入方法をご紹介します。まずは「オープンソース型」です。
オープンソース型とは、ソースコードが公開されているCMSです。わずかなサイト作成の知識でサイトを作れますが、使用できるデザインやプラグインは限定されています。
基本的に無料で利用可能。ただしサポートがないことが基本なため、費用を抑えて手軽にサイト作成・運用したい、社内の運用体制が整っていてサポートがなくても運用可能という企業におすすめです。
では、導入の例としてオープンソース型で最も普及している「WordPress」の導入方法を紹介します。
WordPressについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
WordPressとは…CMS初心者もこれさえ読めば簡単理解!
導入の手順
①サーバーとドメインを用意する
まずはサーバーとドメインを用意しましょう。どちらもレンタルサーバーの運営会社などに申込むことで用意できます。
オープンソース型の場合、最終的なサイトの保守管理は自身で行う必要があります。サーバーやドメインは管理がしやすいよう、能力やサポート体制を比較して選びましょう。レンタルサーバーによっては、WordPressの簡単インストール機能が付いています。
②データベースの作成
次にWordPressをインストールするデータベースを作成しましょう。WordPressはMySQLというオープンソースのデータベースが利用できます。MySQLはデータベースの一種で、Excelのようなテーブルを作成してデータ同士を関連付け、必要なときにそれらを引き出して表示するシステムになっています。
データベースの作成方法はレンタルサーバーによって違うため、各レンタルサーバーのマニュアルに従いましょう。
③WordPressをインストール
データベースを作成したら、WordPressをインストールします。インストールの方法は、レンタルサーバーのマニュアルを参照しましょう。
WordPressの簡単インストール機能があるレンタルサーバーであれば、コントロールパネルから簡単インストールを利用すると良いでしょう。
④ログインしてサイトを作成
ログイン画面からログインすれば、WordPressの導入は完了です。あとはサイトのテーマを決めたり、必要なプラグインを利用したりしてサイトを作成していきましょう。
オープンソース型導入時の費用
オープンソース型を利用してサイトを自作する場合、必要な費用は年間で6,000円~3万円程度です。WordPressのような無料のCMSでは、要する費用は基本的にサーバー代とドメイン代のみ。有料のテーマやプラグインを利用する場合のみ、追加で費用がかかります。
オープンソース型のCMSを使ったサイト作成を外注する場合には、規模にもよりますが、おおよそ30万円~100万円程度が相場です。
作成にかかる期間
オープンソース型を利用したサイトの作成にかかる期間は、作成する人の知識やかけられる時間によって変わります。ただ、インストール後はすぐにサイトが作成された状態になります。作成期間を決めるのは「理想のサイトにするためにかかる時間」です。
外注する場合は規模によりますが、大体2ヶ月~8ヶ月です。
【CMSの導入方法②】パッケージ型
次に「パッケージ型」の導入方法をご紹介します。パッケージ型とはライセンスを購入して提供会社が作成したCMSを利用するタイプです。提供会社からのサポートが受けられ、大規模なサイトの作成にも対応できます。
「サポートがないオープンソース型は不安」「安全にサイトを運用したい」という場合には、パッケージ型のCMSが適しています。
導入の手順
パッケージ型の導入手順は、提供する会社によって違います。ここでは株式会社シフトが提供する「SITEMANAGE」導入の手順を簡単にご紹介します。
- ヒアリング・要件定義
- 公開側・管理側設計
- デザイン作成
- コーディング
- SITEMANAGEの導入
- テスト
- 引き渡し・受入テスト
- リリース
特にヒアリングや受入テストなどでは、実際に利用する企業側の話や意見が大切になるため、サイトの目的や希望、感想などをしっかり伝えましょう。
パッケージ型導入時の費用
パッケージ型はライセンスを購入する必要があるため、オープンソース型よりも初期費用がかかります。提供会社にサポートを頼むことは可能ですが、内容によっては追加料金が発生する可能性もあります。
作成にかかる期間
パッケージ型は、完成まで2ヶ月~8ヶ月程度かかります。ただし、提供会社のサポートがあるため、問題が起こった場合の対処はスピーディに行えるでしょう。
【CMSの導入方法③】フルスクラッチ型
「フルスクラッチ型」は既製のCMSではなく、自社で独自のCMSを作成する方法です。専門的な知識が必要なため、フルスクラッチ型を採用する場合には基本外注となりますが、社内にスキルを持った人材を抱えているなら即座に対応できます。独自性をアピールしたい大企業で採用されることが多いです。
費用や時間、人材を揃えることができ、完全オリジナルにこだわりたい場合のCMSと言えます。
導入の手順
①要件定義
まずは要件定義を行います。ユーザーの要望やサイトを作る目的をヒアリングし、掲載する情報や機能を決定。運用の体制など、サイト作成後のことも考えながら、どのようなサイトにするのかを考えます。
②設計
次に、ヒアリングした内容に基づいて構成や機能、デザインを決めていきます。最初にUIなどの見える部分の設計を行い、次に内部の細かい部分を作っていきます。
③開発
設計を元に、プログラムを組んで開発を行います。
④テスト
開発が完了したら、実装してテストを行います。実際のユーザーに使用してもらいながら、使用感や機能、動作などを確認。もし使いにくい部分などがあれば、改善します。
⑤リリース・運用
改善を加えたら、リリースです。ただ先述したように、サイトは作ってからが本番です。リリース後の運用方法についても、関係各所と相談して考えましょう。
社内に独自CMSを構築できる人材を備えている会社は稀です。そのため、フルスクラッチ型の場合は基本的に外注となります。ただし、外注先とは密にコミュニケーションをとって、自社の要望や目的を正しく汲み取ってもらう努力が必要です。丸投げにならないよう注意しましょう。
フルスクラッチ型導入時の費用
フルスクラッチ型を導入する場合、一般的には400万円以上かかるとされています。機能が増えるほど高額になるため、場合によっては数千万・億単位となることも。
加えて、運営費用も月に数十万円かかるため、資金力のある企業向けと言えます。
作成にかかる期間
フルスクラッチ型の作成は、半年から数年程度かかります。ただし、依頼側が事前準備を綿密に行ったり、確認の時間を短縮できるような社内体制を整えたりすることで、期間を縮めることは可能です。
CMS導入後の運用をより効果的にする方法
CMSは運用でより力を発揮します。ここからはCMS導入後、より効果的に運用をしていく方法をご紹介します。
初期作成はプロに依頼する
より効果的な運用を行うなら、初期のサイト作成はプロに任せ、更新はCMSを利用して自社で行いましょう。
サイトの作成には、サイトの目的に合わせて適したコンテンツやデザインを選ぶ能力や、それらを表現するセンス、知識が必要です。こうした能力はサイトの作成を日常的に行うプロに任せるのが1番です。
またプロに任せることで、独自性の高いサイトを作れます。その上で更新を自社で行えるようにすれば、独自性があってリアルタイムで更新ができる理想のサイトを作ることが可能です。
運用を見据えた構築を行う
CMSではサイトを作ることではなく、その後の運用が本番と言えます。そのため「良いサイトを作ること」ではなく「更新や運用がしやすいこと」を第一に考えましょう。
CMSの強みは、担当者が複数いても同時に更新ができることです。この強みを活かすためには、視覚的な操作できるなど、誰でも使いやすく更新しやすいCMSであることが重要になります。
CMSを導入したら、操作やデザイン、構成のマニュアルを作成しましょう。使用方法を周知し、誰もが同様に運用できるようにすることで、より効率的なサイト運用ができます。
CMSをマーケティングツールとして活用する
CMSはサイトを作るだけではなく、マーケティングツールとしても活用できます。企業がCMSを使った自社サイトを持つことが一般化した現代では、お客様の声がリアルタイムでサイトから自社に届くようになっています。そのため、間に誰も介することなく、直接お客様とやり取りをする機会が増えています。
これは、お客様の声を自社に反映しやすくなったとも言えます。こうしたニーズに合わせたコンテンツを素早く配信するには、CMSの「一元管理」というシステムは非常に便利です。
CMSによるサイトは、ただ企業からの情報を発信するものではありません。お客様からのニーズや情報を集められるマーケティングツールであるという自覚を持って活用することで、より良いコンテンツや商品の作成に利用できるでしょう。
パッケージ型CMS SITEMANAGEの特徴
それではここからは、シフトのパッケージ型CMS「SITEMENAGE」の特徴についてご紹介したいと思います。
サイト運用が楽しくなるコントロールパネル
「SITEMANAGE」の導入企業から好評なのが、管理画面であるコントロールパネルです。
「毎日使うものだから、使いやすく、楽しく。」をコンセプトに作られたコントロールパネルは、文字サイズや配色を自分好みに変更出来たり、アイコンはドラッグ&ドロップで直感的に並び替え可能。毎日のサイト運用が楽しくなるくらい、操作性は抜群です。
1からつくる、クライアントだけのデザイン
パッケージシステムでは、テンプレート化されたデザインが多い中、SITEMANAGEはクライアントごとにオリジナルデザインを作成するため、他者と差別化を図れる自由なレイアウトやデザインが可能です。
また、社内にはWebデザイナーだけでなくUI/UXを専門のスタッフがいるため、単なる見た目の美しさだけでなく、ユーザーの満足度や体験を満たすクオリティの高いデザイン構築が可能となります。
100種類以上のプラグインから、必要な機能だけを選択
コーポレートサイトやECサイトなど、サイトの種別によって必要な機能は多種多様。そういった中でSITEMANAGEでは、様々なWebサービスを構築する上で必要とされるプラグインが100以上存在しているため、必要な機能を必要な分だけ選んで組み合わせることが出来ます。
足りない機能はカスタマイズで開発
SITEMANAGEは自社開発のCMSなので、プラグインでカバーできない物はオリジナル機能のとして開発も可能。また、既存システムで使われているAPIや独自データベースとの対応など、外部サービスとの連携も可能です。
まとめ
CMSは、気軽にサイトの作成・運用ができることから多くの企業が利用しています。特にサイト運用の重要性が高まっている現代では、運用のしやすいCMSは企業サイトに最適と言えるでしょう。
シフトでは、CMS導入の相談を受け付けています。CMS導入でのお悩みや不安がありましたら、お気軽にご連絡ください。